オランダの控訴裁判所が「Galaxy Tab 10.1」は「iPad」の意匠を侵害していないと裁定し、サムスン電子の主張を支持したことで、Appleは再び法廷闘争における後退を余儀なくされた。
知的財産に関する話題を扱うブログFOSS Patentsによると、オランダのハーグにある裁判所は、同国でサムスンのGalaxy Tab 10.1販売禁止を求める最新の試みであるAppleの控訴を却下したという。ハーグの下級裁判所はまず2011年8月に、Appleによる同様の要求を棄却していた。
FOSS Patentsを運営するFlorian Mueller氏によると、今回の判決の1週間後にはドイツの裁判所で、「Galaxy Tab」に対して出された販売禁止の仮処分をめぐり今回と同様の決定が予想されているという。この決定によって販売禁止が解除される可能性があり、そうなればAppleは法廷でさらなる敗北を喫することになると、Mueller氏は述べた。
サムスンは、この日の判決を歓迎すると述べた。
サムスンの関係者は、「今回の判決は改めて、Appleの製品が同社の考える知的財産権の保護を保証していないことを端的に示すものだ」と述べた。
米CNETはAppleにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
今回の件は、Appleと「Android」端末メーカーとの長期に及ぶ戦いのうち、法的な局面における最新の進展として位置づけられる。Appleがこれまで多数のAndroidパートナーを追及してきたのは、Googleが主導するモバイルプラットフォームの勢いを止めるという目的もあるが、ゆくゆくはライセンス料を引き出すという狙いもあるからだ。だが、この試みは高くついており、AppleはHTCとの訴訟だけで既に1億ドルを費やしたと噂されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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