フランスとイタリアでAppleの「iPhone 4S」の販売阻止を目指していたサムスンの働きかけの結果が出た。
イタリアの裁判所は米国時間1月5日、2011年10月初めにサムスンが申し立てていた同国におけるiPhone 4S販売の差し止め請求を退けた。
これに先立ち、フランスの裁判所は12月に同様の決定を行い、同国におけるiPhone 4S販売の差し止めに関するサムスンの請求を退け、同社に、Appleの裁判費用として10万ユーロを支払うよう命じた。
イタリアの報道機関ANSAが現地時間2012年1月5日、最初にこのニュースを報じ、FOSS Patentsの目にとまった。
サムスンはCNETに対し、声明の中で次のように述べた。「サムスンからの仮差し止め命令の請求に関してミラノの裁判所が下した今回の決定に失望している。裁判所の判断を吟味して、われわれの知的財産権をさらに保護し、技術のただ乗りをやめさせるために採りうるすべての手段を検討する」
今回の決定についてAppleにコメントを求めたが、回答はなかった。
サムスンは当初、販売差し止めに向けた法的措置についてブログで発表し、ワイヤレス技術に関する同社の特許2件を侵害したとしてAppleを訴える計画を明らかにした。その中には、3G電話で使用されるWideband Code Division Multiple Access(W-CDMA)規格の採用も含まれていた。
だが、iPhone 4Sは販売を禁止されることなくイタリアで発売された。イタリアの裁判所の判事は決定を延期し、次の審理前に両社が情報を裁判所に提供できるよう提出期限を延ばした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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