Appleは、サムスンとの間で進行中の法的な争いにおいて、また大きな勝利を収めた。
ハーグにあるオランダの裁判所は現地時間8月24日、2011年8月に入って開かれた審問を受けて、サムスンのスマートフォン「Galaxy S」「Galaxy S II」「Ace」に対する仮差し止め命令を出した。同裁判所は、「iPhone」を製造するAppleが欧州連合(EU)において保有し、サムスンによる侵害を訴えているソフトウェア特許について、「Android」ベースのこれら端末が侵害していると述べた。
今回の裁定を最初に報じたFOSS Patentsによると、この仮差し止め命令により、Appleの特許が有効な多数のEU加盟国においてこれら端末の販売が禁止されるという。しかし、Appleは、イタリア、スペイン、ギリシャを含む多くの欧州の国々において同特許の完全な登録を完了していないため、それらの地域においてはサムスンの端末の販売は禁止されない可能性が高いとFOSS Patentsは述べている。
サムスンのスマートフォンに対する仮差し止め命令は、2011年10月中旬に発効となる予定である。これは、サムスンのタブレット「Galaxy Tab」に対する仮差し止め命令とはまた別のものである。
問題の特許はソフトウェアに関するものであるため、24日の裁定は、サムスン以外のより広範囲にわたるAndroidエコシステムにも適用される可能性がある。「Androidにとっては大きな痛手だ」とFOSSのFlorian Mueller氏は記している。「問題の特許は、Android自体が侵害している可能性が非常に高い。OSそのものではないかもしれないが、Androidとともに出荷され、それがなければAndroidの実用性に問題が生じる1つまたは複数のアプリケーションが侵害している可能性が高い」(Mueller氏)
両社は、複数の大陸にまたがって激しく争いを繰り広げており、自社が保有する特許を相手が侵害していると互いに主張している。これまでのところ、Appleの方がサムスンよりも優勢である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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