Googleが米国時間1月24日に明かしたところによると、同社は複数の製品およびサービス間で「個人情報を統合」する明示的な権利を得るために、プライバシーポリシーの改訂を予定しているという。同社はこれまで、それを実行する暗黙の権利のみを有していた。
Googleの公式ブログへの投稿によると、3月1日以降、すべてのGoogleサービス間でユーザーエクスペリエンスを「よりシンプルで直観的」なものにするために、サインイン済みのGoogleユーザーのアクティビティとデータが利用されるという。
ブログ投稿に掲載されている動画によると、例えば、Google検索はユーザー情報およびアクティビティに基づく検索のコンテキストを考慮するかもしれないという。輸入車マニアなら動物のジャガーではなく、車の「Jaguar」についての情報を求めるだろうと判断する、といった具合だ。また、オートコレクト機能は、ユーザーが過去に生成したコンテンツに基づいて、ユーザーが「Google Docs」や「Gmail」で入力している言葉の綴りを提案するかもしれない。
先述した動画では、「ユーザーの現在地とカレンダー、地域の天候に基づいてユーザーが会議に遅れると判断した場合は、それを通知できるようになるかもしれない。これらすべてが意味するのは、われわれは単にユーザーのプライベートな情報のプライバシーを維持しているだけではないということだ。われわれは、ユーザーが日常生活でそうした情報をもっと便利に活用できるようにもしている」と説明されている。
これらの変更点は、同社のプライバシーポリシーおよびサービス利用規約の改訂とともに公開される予定だ。Googleが同社のさまざまなサービス向けに設けている60種類のプライバシーポリシーは、1つのプライバシーポリシーに統合される。同社によると、新ポリシーはよりシンプルで理解しやすいものになるという。サービス利用規約も改訂、統合される。
プライバシー、製品、およびエンジニアリング担当ディレクターであるAlma Whitten氏はブログ投稿の中で、「主な変更はGoogleアカウントを持つユーザーを対象とするものだ。弊社の新プライバシーポリシーには、ユーザーがサインインしている場合、われわれはユーザーが1つのサービスから提供した情報をほかのサービスに提供された情報と統合することがある、と書かれている。簡潔に言うと、われわれは弊社の全製品間で、あなたを単一のユーザーとして扱うようになる。それは、よりシンプルで直観的なGoogle体験が実現することを意味する」と述べている。
今回の改訂により、Googleがユーザーデータを使ってできることが、具体的にどのように変わるのかは不明だ。Googleはこうしたサービス間でのユーザーデータの相互利用を今でもある程度実行することができる「今日でも、『Google Docs』のメモを『Gmail』内で読むことや、Gmailの連絡先に登録されている人を『Google Calendar』上にある会議に加えることなどを簡単にしたりすることができる」と投稿は述べている。
すべての製品がメインのプライバシーポリシーの対象になるわけではない。FAQによると、例えば、「Google Books」「Google Wallet」「Google Chrome」は引き続き独自のポリシーが適用されるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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