7月の特許侵害に関する判決でAppleからの800万ドルの損害賠償金が認められたPersonal Audioは、追加の損害賠償を狙っていた。だが、連邦地方裁判所判事はこれを棄却した。
先週末に判決が下され、米国時間8月2日にCourthouse News Serviceが報じたところによれば、連邦地方裁判所のRon Clark判事は、以前の訴訟の判決はPersonal Audioが持つ技術の過去および将来両方の使用を対象としており、「iPod touch」「iPhone」「iPad」の特許侵害に関する2回目の裁判はないと語ったという。
「本件の歴史を踏まえれば、裁判所が陪審評決に基づいて下した判決はなんら不公平なものではない。判決は、Appleが訴訟対象の特許の使用許諾を得るための一括払い額の総額を示しており、過去および将来のあらゆるApple製品に対して特許技術の使用が認められている」とClark判事は提出書類(PDFファイル)に記している。
7月のテキサス州東部地区連邦地方裁判所への提訴でPersonal Audioは、Appleの第6世代の「iPod nano」、第4世代の「iPod shuffle」、第4世代のiPod touch、「iPhone 4」、および「iPad 2」はすべて同社のオーディオ技術に関する特許を侵害している、と主張した。同社はこれら製品グループに対する追加の損害賠償を求めたが、これは最初の訴訟には含まれていなかった。
「Personal Audioは分離裁判の決定時に本件の訴訟を起こす、あるいは、せめて結審前に『iOS』製品に関する証拠を提出できたはずであるし、そうするべきだった」(Clark判事)
Personal Audioは事業を営まない団体(Nonpracticing Entity:NPE)で、特許のライセンスを行っているがその他の事業は実際には行っていない。8400万ドルの損賠賠償を求めた同社のAppleに対する訴訟は2009年に初めて行われ、同社は、Appleが米国特許番号6199076の「ダイナミックなプログラム選択コントローラを含むオーディオプログラムプレーヤー」と米国特許番号7509178の「オーディオプログラムの配信と再生システム」というPersonal Audioの2件の特許を侵害していると主張していた。7月の追加訴訟では、Appleによる特許番号6199076の侵害のみが対象となっていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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