初代「iPhone」の発売から4年--当時の予測を振り返る - (page 3)

Josh Lowensohn (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2011年07月04日 07時30分

2007年5月10日
 MotorolaのCEOであるEd Zander氏が、Software 2007カンファレンスで、Appleによる携帯電話ビジネスへの参入にどう対応するかという質問に答えて、「Appleはわれわれにどのように対応するだろうか」と皮肉で返したのは有名だ。

米国時間2007年6月29日金曜午後、サンフランシスコのダウンタウンにあるApple Store前。iPhoneを買うために並んだ人たちを店内に入れるためにドアが開こうとしているが、大変な騒ぎとなっている。 米国時間2007年6月29日金曜午後、サンフランシスコのダウンタウンにあるApple Store前。iPhoneを買うために並んだ人たちを店内に入れるためにドアが開こうとしているが、大変な騒ぎとなっている。
提供:James Martin/CNET

2007年6月7日
 Seth Porges氏はCrunchgearのコラムで、iPhoneが「失敗するであろう」状況を説明し、特にこの製品が、ソフトウェアにバグが残った状態であわてて市場に投入されるという事実に注目している。

 iPhoneについて6月29日以前に多くを語ることは難しいが、ほぼ確実に言えることが1つある。Appleのエンジニアが望むよりも前に、この製品が市場に投入されたのはほぼ間違いない。

2007年6月17日
 New York MagazineのライターであるJohn Heilemann氏は、AppleのCEOのSteve Jobs氏に関する特集記事で、iPhoneの売れ行きについて予想している。

 もちろん、iPhoneが圧倒的な成功を収めれば、Jobs氏は何ひとつあきらめる必要はない。そしてそうなる可能性は非常に高い。今から2週間待たずにiPhoneは発売され、そのとき、大量消費主義の大混乱はヒステリー状態に達するだろう。Jobs氏は再び、文化をとらえる信仰の対象となり、ライバル企業のCEOたちにひどい衝撃を与えるかもしれない。

2007年6月21日

 著述家のDavid Platt氏は、Heilemann氏と反対の意見を述べるなかで(ただし遠回しに)、映画を引き合いに出しつつ、やはり「失敗(flop)」という単語を使っている。

 近々(6月29日)発売されるAppleのiPhoneは、売り上げの面では大失敗になる。それは、映画「イシュタール」と「ウォーターワールド」(これも古い話だが)を合わせたよりもひどい。そしてその理由は、主だったメディアがiPhoneのレビューで主に警告しているような、価格の問題や携帯電話事業者の選択肢が限られていること、企業のITサポートがないことなどではない(後者については、6月29日付のThe Wall Street Journalを参照のこと)。

 iPhoneが失敗するのは、その設計に根本的な不備があるためだ。iPhoneの開発を支えた設計者や技術者は、ユーザーを自分たちと同じような人々と考えてしまっている。それは、度を超したハードウェアやソフトウェアの設計者が陥りがちなわなだ。筆者の著書「Why Software Sucks(なぜソフトウェアが失敗するか)」で詳しく説明したように、あなたのユーザーはあなたではない。iPhoneの設計者は、この宇宙の基本法則を忘れてしまっている。市場はその行いを厳しく罰するだろう。

2007年6月23日
 The New York Timesに掲載されたMatt Richtel氏の記事によれば、Nokiaの北米でのマルチメディアグループ担当バイスプレジデントであるBill Plummer氏は、iPhoneは「現状を進化させたものだ」と述べたという。同じインタビューのなかでは、Verizon Wirelessの最高マーケティング責任者(CMO)を務めるMike Lanman氏の「Appleにとっての大きなリスクは、AT&Tのネットワークだと思う」という発言が紹介されている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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