「Linusは、皆が彼ほど速くコードを記述できるわけではないということを忘れている。Native Clientの完成度を着実に上げていかなければならない。Native Clientの中でChromeを動かすのはその後だ」(Pichai氏)
それでもNative Clientが計画されている理由の1つは、GoogleがChromeのセキュリティに大きな関心を抱いているからだ。Chrome OSは、検証済みブートプロセス、デフォルトの暗号化ファイルシステム、制限されたサンドボックス内で動作するプラグインを備えている、とPichai氏は指摘する。
「Native Clientの内側でChromeを動かす(2重または3重のサンドボックス)ことについて話すときは、全く胸が躍るものだ。こうしたプロジェクトに、世界で最も優秀なエンジニアたちが興味を持つ」と同氏は述べ、その可能性に目を輝かせた。
速いペースで変化するGoogle Chromeは、増え続けるブラウザを使って常に自分のサイトをテストしなければならない一部のウェブ開発者にとって、頭痛の種になるかもしれない。製品管理担当ディレクターであるBrian Rakowski氏によると、Googleは非互換性が入りこまないようにChromeの新バージョンをテストしているという。
Rakowski氏は、「互換性の問題には慎重になっている。(Chrome)Dev Channelは、少なくとも大規模なサイトにおいては不具合に関する有効なフィードバックだ」と述べる。Googleは機能しなくなったサイトを見つけた場合、非互換性を再び見落とすことがないように新しいテストを追加する。
いずれにせよ、明らかにPichai氏はChromeの変化のペースに関して厳格な態度を貫いていくだろう。その使命は、インターネットを高いレベルでつなぎ合わせるのではなく、深い部分で統合することによって、パーソナルコンピューティングを再構築することだ。
「セキュリティ、新しいAPIの公開、このプラットフォームを推し進めていくことの利点」は、Chromeのペースを守るという問題よりも重要である。「これをしなければ、ウェブはあっという間にネイティブプラットフォームに置いて行かれると思う」(Pichai氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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