しかし、リリースサイクルの早いGoogleでさえも、初期の中核的なファン集団だけでは十分でないことがある。「Google Buzz」は大きな支持を得ることができず、「Google Wave」は大幅に縮小された。
また、Pichai氏はChrome OS搭載ノートPCの開発者向けプロトタイプ「Cr-48」が好評だったと主張しているが、Cr-48が最初に登場したとき、レビュアーは期待はずれという印象を受けていた。
Pichai氏は、Googleが未完成だと述べているシステムに対する期待があまりにも高すぎて、人々がそれを完成品と判断したことを批判した。「不具合があることは把握していた。人々はトラックパッドに関してひどく怒っていた。ベータハードウェアというものにまだ慣れていなかったのかもしれない」(Pichai氏)
Chrome OSの主な宣伝文句は、人々のPC体験と異なり、ユーザーが介在することなくGoogleがバックグラウンドで頻繁にサイレントアップグレードするため、Chromebookは時間の経過とともに改善されていく、というものだ。Pichai氏は、当初問題があったCr-48のトラックパッドも新しいソフトウェアによって改善されると述べている。
「もし明日、BrianがWebGLを劇的に改善したら、『Angry Birds』が突然速くなるだろう。例えばCr-48を6カ月間所有していたとしよう。コンピュータを開くだけで、処理速度が向上している。われわれはChromeをアップデートし続ける。ChromeがGPUの利点に対応するに従って、Chrome OSは高速化していく。より多くの作業の処理をGPUへ移行させるつもりだ」(Pichai氏)
Googleは「Native Client」という別のテクノロジにも大きな期待を寄せている。もし同社がプログラマーにNative Clientの採用を納得させることができれば、セキュリティを犠牲にせずに、ネイティブアプリケーションと同等の動作速度を持つウェブアプリケーションを開発できるようになるかもしれない。これは重要なことだが、GoogleはChrome自体をNative Clientの基盤の上に構築する計画だ。
Chromeチームのエンジニアリング担当バイスプレジデントLinus Upson氏は、Googleが2011年にその再構築プロセスを開始するという考えで、その手始めがChromeの1つの構成要素である内蔵PDFリーダーだという。Pichai氏はもっと慎重だった。
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