日本IBM、メインフレーム向けXML高速処理の新アプライアンス

小松恭郎(編集部)2011年02月17日 21時20分

 日本IBMは2月17日、XMLの高速処理を特長とするアプライアンスの新製品「IBM WebSphere DataPower Integration Appliance XI50 for zEnterprise」(DataPower XI50z)を発表した。3月18日から出荷する。

日本IBM 専務執行役員 システム製品事業の薮下真平氏 日本IBM 専務執行役員 システム製品事業の薮下真平氏

 DataPower XI50zは、同社のメインフレーム「IBM zEnterprise 196」(以下z196)用のアクセラレータで、z196の拡張ユニットに搭載可能。SOAを実現するためのシステム連携基盤であるEnterprise Service Bus(ESB)機能、XMLベースのメッセージを異なるXMLやデータに高速変換する機能、セキュリティ機能などを実装する。既存のDataPower アプライアンス製品との違いは、z196と一元管理するために拡張されたインターフェース部分にある。価格はz196とのワンセットで1億5000万円程度から。

 日本IBM 専務執行役員 システム製品事業の薮下真平氏は会見で、「z196の体系に組み入れられることがメリット。DataPower 150zを活用することでSOA環境の迅速な展開を支援し、多数の場所と多数のサーバに分散したシステムの一元管理が容易になる」と話し、アプリケーションを含めた全体の最適化が可能な点を強調した。

 また日本IBM 大和研究所の技術理事 佐貫俊幸氏は、WASサーバでのXML処理を例にハードウェアアクセラレータの有用性を説明。

 「重い処理だけを抜き出し、DataPower 150zがハードのロジックでXMLやセキュリティ処理を劇的に高速化する。図のケースではソフトウェア処理の10倍以上速い。ゴルフで何本ものクラブを使い分けるように、ワークロードに適したテクノロジーを適所に選択すれば生産性と競争力は向上できる」と語った。

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