Appleが売り上げの大半をiTunesと関連コンテンツストアから得るようになる日が、いつかやってくるかもしれない。少なくとも、自著でこの問題について調査したMITのCusumano教授はそう主張している。iTunesの前四半期の売り上げは11億ドルだった。これまでのアプリケーションのダウンロード数は約100億で、Mac App Storeも先ごろ開設されている。Cusumano氏は、この数字は今後も増加の一途をたどり、Appleが将来的にハードウェアに関する戦略を変更する可能性も考えられると主張する。
「多くのケースで、Appleはこれらのデバイスを無料で配布し、iTunesですべての利益を上げるようになるかもしれない」(Cusumano氏)
確かにその可能性はあるが、誰もがこの意見に同意しているわけではない。特に、Appleのハードウェアとその設計には非常に多くのリソースが費やされているからだ(一定の品質のハードウェアを製造するためには、多大な時間とエネルギーが必要だ)。
南カリフォルニア大学(USC)マーシャルビジネススクールで競争戦略を教えるArvind Bhambri氏は、密接に統合されたハードウェアとソフトウェアが、Appleと他社の違いであるため、今後もこれが同社の成長計画になると考えている。
「Appleのソフトウェア売り上げの多くを牽引しているのは同社のハードウェアだからだ。まさに共存共栄の関係だ。最も充実したアプリケーションプラットフォームの1つを有していることが、ハードウェアの魅力を高める。そして、魅力的なデザインのハードウェアが、ユーザーがApp Storeを訪れるきっかけを作る」(Bhambri氏)
言い換えると、AppleがiPadへの依存を強めていることに不安を抱くべきではない。結局のところ、iPhoneはAppleがここ数年に発表した製品の中で最も人気が高く、最も大きな利益をもたらしている。それが象徴しているのは、2007年に「Apple Computer Inc.」という社名から「Computer」を取った同社がいかに先見性に優れていたかということだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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