Facebook対グーグル--データ可搬性をめぐる議論の真の争点 - (page 4)

文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年11月22日 07時30分

 Googleは、オープン性やユーザーの自由の重要性をことあるごとに説いており、世界を変革した情報サービスを提供するということで、大部分ではそうした理想にかなう非常によい働きぶりを見せている。しかしGoogleは、ありとあらゆるデータを追い求めるという点では容赦がない。同時に、Facebookが独占しようとしているソーシャル市場に参入するために、どうやってその優れた技術力を社会的手がかりと結びつければいいかを理解していないことも幾度となく示されている。

自社の利益とユーザーの利益

 われわれが9日に指摘したように、これは誰がFacebookデータをコントロールするのかという論争にすぎない。そしてユーザーはこの論争にあまり参加していない。

 Facebookは、ユーザーのデータの使用方法を決めたいと考えているが、それは広告主に、そのデータへのアクセス分を多めに支払ってもらいたいと思っているからだ。Googleはそうしたデータをもっとオープンにしたいと考えている。それは、公開データの発見やインデックス作成、提示をGoogle以上にうまく実施できる企業は世界中を探してもないからであり、ある重要な情報源をGoogleが利用できないとすれば、その重要性は下がるからである。

 言い換えれば、これはユーザーへのアクセスをめぐる論争であり、インターネット上で誰がユーザーを支えているのかという話ではない。

 本当に自分のデータを管理したいのなら、インターネットにアップロードしないことだ。自分のデータへのオンラインアクセスが便利であることを重視するなら、アップロードボタンをクリックする前にサービス規約を読み、その内容に本当に同意できるか確認するべきだ。

 キャリアアドバイスを求めているビジネス専攻の学生だったら、ソーシャルであれ、検索であれ、ディスプレイであれ、ウェブベースのターゲットマーケティングを検討してみよう。実際に何が起こっているのかを政府が理解するには、少なくとも5年程度かかるだろう。うまくやるには十分な時間だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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