Googleはその後「遺憾の意」を表明した。それはまるで、Facebookという古い友人が間違った人生の選択をしてしまったかのような態度だった。Facebookのエンジニアはこれに対し、TechCrunchの記事へのコメントの中で、Googleがかつて「Orkut」の連絡先情報のエクスポートをブロックしようとしたことを引き合いに出し、Googleを厳しく非難している(ブラジルかインドに住んでいる人でなければ、そもそもOrkutにデータをアップロードしたことはないかもしれないが、それはまた別の話だ)。このエンジニアは、Facebookはこれまでずっと、サイトに保存したデータをユーザーが「所有し、管理できる」機能を守ってきたとしている。
そして米国時間11月10日、GoogleはGmailの連絡先情報のエクスポートページに、たばこのパッケージにある警告文のデジタル版のような文言を挿入した。その画面では、Gmailユーザーに「連絡先情報のエクスポートを認めないサービスに、本当にあなたの友人の連絡先をインポートしてもいいか」と質問している。
データ問題に関して、両社にあからさまな偽善行為がないとしたら驚くばかりだろう。
Facebookの主張は、同社のサービスの基本は友人などとのつながりのネットワークであるため、各アカウントは事実上、それを運用する人がコントロールする個別ノードであるというものだ。違う見方をすれば、ユーザーは友人のリストに対する権限は持っていないということである。例えば、誰かのFacebookの連絡先リストから削除されると、あなたはその人の非公開プロフィールにアクセスできなくなり、その人はあなたの「ソーシャルグラフ」から外れてしまう。
したがってFacebookは、連絡先情報のエクスポートの問題に関して、これを認めないのは、ユーザーの友人の連絡先はユーザーではなく友人に属するためだとしている。この問題が初めて明らかになったのは、3年前にある間抜けな失敗が起こったときで、これにはITブロガーのRobert Scoble氏が連絡先をインポートするPlaxoのスクリプトを試したことが関係していた。
しかし結局のところ、Facebookは、ユーザーがFacebookの連絡先情報を大量エクスポートできる対象をえり好みしているだけだ。Search Engine Landは、Facebookが、米YahooやMicrosoftとの間で連絡先情報に関する契約を結んだことを指摘している。MicrosoftはFacebookへの主要な投資者だ。
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