しかし、ChromeはまだフルスクリーンモードでHTML5動画を再生することができない。この機能は、没入型エンターテインメントで人気の高いオプションだ。このユーザーインターフェースに関しては、1つ厄介な問題がある。それはパスワードを盗み出すインターフェースを可能にするものを避けるという問題だ。イシュートラッカーによると、この問題に関しても既に作業が開始されているが、それが完成するまで、Chromeに「何度もパッチを適用」する必要があるという。
ウェブをより強力なアプリケーション実行基盤にするGoogleの取り組みの中で最も野心的なものの1つは、「Native Client」と呼ばれるプロジェクトだ。同プロジェクトは、ウェブからダウンロードされたプログラムをコンピュータ上で安全かつ高速に実行できるようにする機能である。Native Client(「NaCl」と略される)の鍵となるのは、メモリ上の隔離された領域内でプログラムを実行するサンドボックス化というプロセスだ。
しかし、Chrome 6では、ユーザーが「--enable-nacl」起動オプションによってNative Clientを明示的に有効にしない限り、同機能は動作しないようだ。問題の1つは、サンドボックスが「Mac OS X 10.6」だけでなく旧バージョンの「Mac OS X 10.5」でもうまく機能するようにすることだ。
「新しいコードによって、Mac OS X 10.6のサンドボックスに存在する穴を除去することができる。しかし、10.5ではこの穴がまだ必要だ。わたしは現在、10.5のすべてのバグを取り除いているところだ。M6では、これまで通りNative Clientを--enable-naclフラグの後ろに隠すという決定が下されたとわたしは考えている。M6の期限は昨日(米国時間7月19日)までだったので、M7でこの問題に取り組むことにする」(20日のイシュートラッカーへの投稿)
「プロクシ自動設定」と呼ばれるプロセスを別のコンピューティングプロセスに移動するセキュリティ機能を実現する機能も、再び延期された。当初、プログラマーはこの機能を「Chrome 3」に組み込むことを望んでいたが、それは最優先事項として扱われなかった。このことに不満を感じた人も若干いたようで、Chromeリーダーの1人であるDarin Fisher氏は2009年10月、同機能に「StopPunting(もう延期は止めろ)」というタグをつけた。
しかし、ご存じのようにChromeの場合は、およそ1四半期に1回のペースで新しいマイルストーンが登場する(編集部注:Googleは7月22日、「Google Chrome」ブラウザの安定版を6週間毎にリリースすると発表している)。したがって、次回に実装される可能性もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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