ユーザーはアップグレードせずにOffice Starterを使い続けるだろうという意見について、Capossela氏はそれほど心配していないと述べた。同氏は、「Windows」自身にも「WordPad」という簡易ワードプロセッサが標準で搭載されていることを指摘し、Starterには確かに正規のWordとExcelが含まれているが、多くの重要なスプレッドシート機能やワープロ機能、PowerPoint、OneNoteなどは搭載されていないと述べた。その点を強調するために、Starterは小さな広告も表示する。その広告では、先述した機能が欠落していることをユーザーに思い出させるさまざまなメッセージが順番に表示される。
Office StarterをインストールするPCメーカーは実際にはその代金を支払っているが、それはマシン1台につきわずか数ドルである。しかし、PCメーカーは完全版Officeをマシン上にインストールすることにも同意している(なお、PCメーカーが支払う代金を可能な限り安くしたい場合は、「Windows Live Essentials」と「Bing」ツールバーを追加し、ほかのデフォルト設定もMicrosoftが所有する製品に合わせなければならない)。PC購入者は、お金を払って「Office Home and Student」「Office Home and Business」「Office Professional」のいずれかにアップグレードしない限り、簡易版のWordとExcel(Office Starter)にしかアクセスできない。
Office Starterを搭載した最初のマシンの出荷は間もなく開始される予定で、7月から8月にかけての新学期直前のショッピングシーズンまでには、多くの機種が店頭に並ぶ見通しだ。Capossela氏によると、Microsoftは今後12カ月間のうちに、Starterとプレインストールされた完全版Officeを搭載した消費者および小規模企業向けPCが1億台以上出荷されると見ているという。
Office Web Appsについては、Microsoftはデスクトップ版Office 2010の代替品ではなく、それを補完するものとして位置づけている。Office Web Appsはインターネット接続がなければ機能しないことに加え、マクロなどの高度な機能を処理することもできない。
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