「iAd」で変わるモバイル広告市場--アップル、グーグルに反撃開始 - (page 2)

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年04月12日 12時18分

 しかしこれは、広告がモバイルプラットフォームでどのように発展するかということに関する戦場を整えるものだ。Appleは、マーケティング担当者にとってモバイルユーザーに訴える最良の方法は、ウェブ全体ではなくiPhoneアプリを利用することだと宣言している。一方、GoogleとAdMobは、ブラウザで届けられるモバイルウェブページ上の広告に大きく力を入れている。Appleは8日、同社の計画の方が効果的なものになり得るということの理由について、ある程度説得力のある議論を展開している。

 Jobs氏によれば、平均的なiPhoneユーザーは、アプリを使うのに1日あたり30分を費やすという。したがって、そこには非常に大きな潜在的広告効果が存在している。しかし、iPhoneアプリ内のモバイル広告は、意図せずクリックしてしまうと、アプリから離れてブラウザに移動させられるので、デスクトップの広告よりもさらにわずらわしい。

 iAdによって、マーケティング担当者は、実質的にアプリの中にとどまる広告を作成でき、そのため「iPhone OS」が提供できるあらゆる機能を利用した広告を作ることができる。このことで、もっとユーザーを引き付ける(ユーザーが広告という概念一般に冷淡でないと仮定して)ことができるかもしれないし、アプリ内の広告はウェブ広告に比べて割増価格となる可能性が高い。

 これはまた、iPhoneでのユーザー体験全体を端から端まで管理したいというAppleの願望の表れでもある。広告は何らかの審査過程を通過しなければならない可能性が高い。ただしJobs氏は、アプリ自体の審査過程ほど厳しくならないだろうと示唆している。

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