Googleの「Gmail」は、地球上で最も急速に伸びている電子メールサービスではあるものの、米Yahooが同市場で拡大しているシェアに追いつくまでには、依然として長い道のりがあるようだ。
comScoreが発表した米国内における電子メール市場の最新データによれば、Yahooは過去1年間で約2000万人の新ユーザーを獲得し、「Yahoo Mail」のユーザー数は、2008年6月の8720万人から22%増加して、2009年6月には1億620万人に達した。この増加率を上回る伸びを唯一示しているのは、前年比46%増を記録したGmailだけであるものの、Gmailの現在のユーザー数は3690万人に過ぎない。Microsoftの「Hotmail」は、ユーザー数では第2位となる4710万人を抱えるが、前年と比較した増加率は3%にとどまっている。
とはいえ、TechCrunchなどのメディアは、落ち込みが続くAOLの「AOL Email」をついに抜き去るなど、このところ好調なGmailのパフォーマンスに注目している。また、Daring Fireballなどそのほかのメディアは、コンピュータ好きの人々の意識の中では、Yahoo MailやHotmailを上回る存在感をGmailが確保している点にも注意が向けられている。
しかしながら、Yahooは現在、Microsoftとの検索事業における提携後にコンテンツおよびサービスのブランド刷新に努めており、すでに非常に多くのユーザーがいるにもかかわらず、1年間で22%もの成長率を記録したことに大喜びであるに違いない。いまやYahooは、ウェブコンテンツの幅広いネットワークへの集客に依存する態勢になってきており、そのコンテンツを電子メールチェックのためにYahooにアクセスするユーザーへ提供できるという点が、かなり重要になってくる。
Googleは、Gmailのユーザーが増えてくるにつれて、これまでの「ラベル」によるGmail内のソート構造に若干の調整を加え、他の従来の電子メールサービスが採用しているようなフォルダによるソートを可能にするなどの対応を余儀なくされてきた。だが、同社が5年前に初めてインターネット向けのキラーアプリケーションをリリースして以来、Gmailが非常に大きく刷新されてきたことは疑いようのない事実であり、今後もシェアを維持するためには、Yahoo Mailも利用スタイルの刷新を図っていくことが求められるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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