Acerは、大胆な価格設定と、コンシューマー市場での大幅な成長で近ごろ大きな注目を集めているが、消費支出が増えれば、その勢いはある程度そがれる可能性がある。
IDCのPCアナリストを務めるLoren Loverde氏は次のように述べている。「商業的な回復が始まれば、(Acerは)HPやDellほど有利な立場にはいられなくなるだろう。Acerのシェアは米国ではまだ比較的小さなもので、DellやHPの半分ほどでしかない。米国ではそれほど大きな位置を占めていない」
Acerの薄利多売に専念する方針が裏目に出る可能性もある。消費者が、メーカーにとって利益率の高いより高額のシステムを購入してもよいという気になったとき、AcerやそのプレミアムブランドのGatewayを対象として検討する可能性はあまり高くない。
Lenovoは、会社として目指す方向性を探りながら苦戦を続けることになるだろう。同社はまだ大規模な経営体制の変更を進めている途上にあり、コンシューマー向けビジネスの促進では苦労してきた。しかしドル箱の「ThinkPad」事業だけは、企業がコンピュータへの支出を再開すれば恩恵を受けることができるだろう。同社は中国では根強い力を持っており、中国は新品PCの市場として現在も成長を続けている。
東芝はコンシューマー市場や、特に中小企業市場に重点的に投資している。企業とコンシューマーの支出増加に恩恵を受けて、市場シェアを高めるだろう。
今のところ、PC市場が回復に転じる正確な時期は完全には明らかになっていない。何人かのアナリストは、回復は2009年の秋に始まるが、完全に正常な状態に戻るには2011年までかかるだろうと予測している。回復は緩やかなものとなる可能性が高く、IntelのOtellini氏が先週述べたように、回復が実現したときでも「以前の水準への回復」ではないことを覚悟しなければならないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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