クラウドに対する不安はぬぐえるか--「Windows Azure」エバンジェリストに聞く - (page 3)

文:Toby Wolpe(ZDNet UK) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年07月17日 07時30分

--人々を安心させるために何ができるでしょうか。特に顧客とAzureとの間の接続については、管理できない場合もあります。

Taylor氏:非常に良い指摘です。クラウドとエンドユーザーとの間のネットワークは、ほかのすべてと同様、単一障害点となります。公共ネットワークへの依存が高まると何が起こるか。われわれはAkamai TechnologiesやLimelight Networksなどの企業のストリーミングでそれを目撃しているところです。ネットワークオペレーターの地位も上がるでしょう。人々は自社のネットワークプロビジョニングに高レベルの冗長性を組み込むようになり、それがほかの点に劣らず重要となるでしょう。

 自社の業務をクラウドに委ねようとする場合、バックエンドについて必要な障害回復力とスケーラビリティがあるどうかを確認するだけでなく、同様にネットワークの障害回復力に対する確認も必要です。ネットワークオペレーターのサービスレベルの提供の強化も行われるでしょう。

--クラウドの障害から身を守るために、企業がほかにできることはありますか。

Taylor氏:1つは、弱点またはボトルネックがどこにあるのかを理解することです。そしてもちろん、アプリケーションを構築する際には、クラウドから提供されるものとして設計することです。

 われわれのアプローチの1つの側面は、顧客が「.NET」で慣れているプログラミングモデルを使えることです。そして、Azureで使用できるようにするために提供できる拡張が、注力すべきものです。

--Azureとほかのクラウドサービスやオンプレミスアプリケーションとのインターオペラビリティの問題に対処するため、Microsoftが行っていることは何ですか。

Taylor氏:Azureサービスに関してやろうとしてきたことは、例えば、これまで社内のクライアント/サーバアプリケーションでやっていたのと同じやり方でアプリケーションを構築できるようにすることです。例えば「SQL Azure」に関して言えば、データベースの種類など、データベースを扱う方法を、データベースが社内にある場合と全く同じにすることです。

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