Benioff氏:1990年代の終わりごろ、わたしはeBay、Amazon.com、Googleなどこうしたウェブ「サイト」(当時はこう呼んでいました)すべてを見て、それらが技術的な複雑さとユーザビリティを組み合わせていることに驚かされました。データを中心とした実に充実したアプリケーションで、絶えず改良を重ねていました。にもかかわらず、ユーザーであるわたしは何もする必要がありませんでした。自分が使っているのがAmazon.com 5.13.2なのか5.13.3なのかと心配したことは一度もなく、常に最新バージョンを使用し、使い方を知るためにマニュアルを開く必要もまったくありませんでした。それを使うのが好きでした。一方、わたしのビジネスアプリケーションにはこんな風に機能するものは1つもありませんでした。そこに大きな機会を見いだしたのです。Salesforce.comがその出発点となりました。
Benioff氏:良い時期でも悪い時期でも、人々は常に現状を打破しようとする挑戦に積極的に耳を傾けるものです。さらに、過去の遺物であるエンタープライズソフトウェアのように、挑戦を必要としている現状に出会うことはめったにありません。これは変わっていません。われわれはなおも「ソフトウェアの終焉」を追求していますが、今はエンタープライズ全体が対象です。
Benioff氏:実際のところ、内部で本物のユーザーが言っていたことに比べたら、外部でやった抗議は大したことはありませんでした。唯一の後悔は、いまだに少しも役に立たないソフトウェアを使っている顧客がいることです。
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