また、ZillionTVでは、視聴者が特に関心を持っている広告カテゴリを事前に選択することにより、視聴者1人1人の関心内容に合わせた広告が表示される。
同社は、いずれインタラクティブなショッピング機能を追加し、視聴者がテレビから直接商品を購入できるようにしたいと考えている。
さらに、視聴者が番組を見て、自分で選択したカテゴリの広告に反応するだけで特典を得られるロイヤリティープログラムも用意する計画だ。
料金決済と特典プログラムについては、大手クレジットカード会社Visaと協業する。Visa、そしてZillionTVが契約を締結した映画スタジオおよびテレビネットワークは、同社に出資もしている。
このような話からすると、ZillionTVサービスには大いに将来性が見込まれるようだが、真の意味でケーブルテレビや衛星放送に取って代わる存在となるまでには、長い道のりを経る必要がある。まず、1万5000タイトルの映画とテレビ番組というと非常に多く感じられるかもしれないが、これは「Amazon Video on Demand」といったほかのサービスが提供するタイトルの数分の1にすぎない。Amazonが現在提供しているタイトル数は4万だ。また、多くのケーブルテレビと衛星放送の加入者にとって鍵となるのはスポーツなどの生中継番組だが、ZillionTVでは当初、生中継番組は配信しない。
しかしZillionTVのマーケティングおよび戦略担当シニアバイスプレジデントであるPatrick Gauthier氏によると、コンテンツは増えつつあるという。ZillionTVは、同社のサービスが完全に広告ベースまたはトランザクションベースになり、最終的には現行の衛星放送やケーブルのサブスクリプションサービスが現在提供しているコンテンツにまったく劣らない、そしてそれらを上回るものを提供するようになることを期待している。
「人々は、使わないコンテンツにお金を払うことにうんざりしている。放送内容と時間が決まっているテレビや、別のコンテンツがバンドルされたテレビは欲しくないと思っている。当社はそのような人々に別のテレビ視聴方法を提供し、他方でコンテンツ所有者と広告主にもコンテンツから利益を生み出す新しい方法を提供する」(Gauthier氏)
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