例えば、インターネット上のユーザーの動きは、バナー広告Aを見る→クリックする→離脱する→検索する→リスティング広告Bをクリックする→離脱する→再度検索するC→コンバージョンするというような複雑な導線になっています。
これを効果測定システム上に反映すると以下のような数値となり、ユーザーが最後に接触した媒体が評価対象となります。
コンバージョン | |
広告A | 0 |
リスティング広告B | 0 |
リスティング広告C | 1 |
我々、オプト・データ分析研究所では間接効果を「アシスト」という名称にて提唱しています。これはコンバージョン(ゴール)に対してパス(アシスト)を出しているということに由来します。
上記の例にアシストという項目を追加すると、効果は以下のような数値で表現されます。
コンバージョン | アシスト | |
広告A | 0 | 1 |
リスティング広告B | 0 | 1 |
リスティング広告C | 1 | 0 |
コンバージョンに至らなかった広告が他のコンバージョンに影響している数をアシストと定義しています。従来、評価対象となるのはリスティング広告Cのみでしたが、アシスト値を含めると広告Aとリスティング広告Bにも新たな数値が出てきます。
インターネット広告では今まで測り得なかった、「バナーを見たことによる効果(マス広告的要素)」を数値として表したことになります。このグラフの結果は「広告Aとリスティング広告Bはコンバージョンがありませんでしたが、リスティング広告Cにアシストをしました」ということになります。
さらにこのアシスト値を分解してみると、以下のような見解もできます。たとえばこのように考えてみてはいかがでしょうか。
そもそもユーザーとの接触を作った広告Aがなければこのユーザーはコンバージョンに至らなかったかもしれません。また、リスティング広告Bが比較材料になり購入の決め手となったかもしれません。それぞれのマーケティング戦略によってアシスト値の評価軸を設定すべきだと思います。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手