先日、正式に日本での発売が発表されたiPhoneですが、私はiPod機能の搭載ではなく、「強力なPCサイト閲覧機能」に注目します。
この“黒船来襲”は、1〜2年後の日本のモバイルインターネットの世界に、以下の3つの未来予想図を示したと思います。
数々のブログでも論じられているように、1であれば大きな変化は訪れないと思いますが、2あるいは3の場合、ケータイビジネスは変革を迫られます。
iPhoneの登場で大きく変わるのは、PCインターネットの世界が、モバイル環境で閲覧できるようになることと述べました。
もちろん、これまでもPCサイトビューアー搭載ケータイ、W-ZERO3などのスマートフォンも世に送り出されてきましたが、iPhoneが他のケータイと大きく異なる事例として、「iPhoneからのGoogleの検索数が、他デバイスの50倍にも上る」という欧米での調査結果がbuilderに掲載されていました。
Googleに対するiPhoneからの検索リクエスト数は、ほかのケータイの50倍に達しているという。「Financial Times」の記事には、Googleのモバイル事業を率いるVic Gundotra氏が、ほかの端末製造企業がAppleを模倣し、端末から簡単にウェブアクセスできるようにするなら、モバイル検索数は「数年以内に」固定インターネット検索数を超えると発言したとあった。
この調査結果は、iPhoneが他のケータイ端末とは大きく異なった特性を持っていることを示しています。これまで、ケータイのPCサイトビューアーはまったくといってよいほど普及しませんでしたが、上記の数値を見ると、iPhoneという革命的な端末の登場により、「PCサイトをモバイル端末で見る」のが当たり前になる状況が想定されます。
もし、「PCサイトをモバイル端末で見る」ことが広まった場合、ケータイサイトとPCサイトはパイを食い合うことになります。もし、ケータイサイトが独自のメリットを提供できなければ、ユーザーからは利用されなくなり、PCサイトに統一されてしまうケースも想定できます。少々大袈裟に例を挙げると下記です。
上記により、ケータイサイトを広告出稿の場としていた広告主、広告会社も、プロモーション手法の変革を迫られます。実際のPCサイトビューアーの普及スピードを考慮すると、しばらくはケータイサイトとPCサイトビューアーが共存することになるでしょう。
ユーザーの中でも、ケータイにしか存在しないモバゲータウンや顔ちぇき、HP作成サービスなどのサービスを使う方が、ケータイインターネットを選択するからです。
しかし、新たなユーザーとのコンタクトポイントとなったPCサイトビューアーという場所では、どのようにプロモーションを展開すればよいのでしょうか。
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