米iRobot(アイロボット)社は、掃除ロボット「Roomba(ルンバ)」や軍事ロボット「Packbot」などで知られるロボット専業メーカーである。iRobot社の共同設立者であり、現在は会長を務めるヘレン・グレイナー氏は、11歳の頃、映画館で見た「STARWARS」に登場したロボット「R2-D2」に魅了されて、一生をロボットの開発に捧げることを決意したという。そのヘレン・グレイナー氏に「Roomba」の魅力や今後の展開について話を聞いた。
ダル(つまらない)、ダーティ(汚い)、デンジャラス(危険)といった仕事で、人間を助けて代わりにやってくれるロボットを作るというのが、我々iRobot社の専門です。また、iRobot社は、NASDAQ市場に上場している会社の中で、自律型で仕事をするロボットに特化した唯一の企業です。iRobot社は、1990年に設立されましたが、私もその共同設立者の一人です。
非常にいい質問ですね。会社としては、民生用ロボットと軍事用ロボットの2つを柱にしています。軍事用ロボットでは、非常に堅牢であることが要求されます。一方、民生用ロボットでは価格が重要です。価格をあるレベルに抑えなければいけません。そうすることによって、大幅に販売台数が増えます。
つまり両分野とも、強い技術革新力に支えられている必要があります。これは両分野で共通しています。また、「Roomba」には、われわれが委託されて研究していた地雷探査などの軍事用ロボットの成果が応用されています。また、日本では販売されていませんが、雨樋掃除ロボット「Looj」には、軍事用ロボットで開発した推進技術が使われています。このように、軍事用ロボットで開発された技術が、民生用ロボットに応用されているのです。
全世界で今までに販売した数は250万台以上になります。北米以外での最大の市場は日本です。日本では4万台(2007年9月末時点)販売されています。
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