不動産業者からソムリエまで--大金を手にしたグーグル退職者たちの今 - (page 6)

文:Stefanie Olsen(CNET News.com) 翻訳校正:矢倉美登里、藤原聡美、緒方亮、長谷睦、佐藤卓、吉武稔夫2008年02月06日 08時00分

Ron Garret氏。「Adwords」の立ち上げを率いたエンジニアで、現在は映画作りと投資を行う

 2000年6月に104人目の従業員としてGoogleに入社する以前、Garret氏は米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)の研究員だった。Googleに就職してからも、Garret氏はカリフォルニア州パサデナのJPL近隣の自宅にとどまり、飛行機で毎週Googleに通った。そして、広告プラットフォームAdwordsの初リリース版の開発に協力し、Adwordsは大成功を収めた(Googleのライバルで、最初に検索を商業化したOverture Networksにも就職を打診したが、同社は応じなかった)。2001年9月11日に起きた同時多発テロ事件後、飛行機通勤が難しくなり、Garret氏は入社してから1年ちょっとでGoogleを退職した。勤続期間は短いが、ストックオプションの初回確定分を手に入れるには十分だった。

 Garret氏は、十分なお金を稼いだので住宅ローンを払う必要もなく、現在はFunk Venturesというカリフォルニア州サンタモニカの小さな会社で、非常勤のベンチャーキャピタリストとして働いていると話す。同氏は今も、パサデナで夫人と暮らしている。Garret氏はある日、犬を散歩させているときに、ホームレスの男に出会った。その男は、酔っぱらい運転で衝突事故を起こし、妻子を失っていた。Garret氏はこの経験にヒントを得て、サンタモニカに住む5人のホームレスを描いた「But for the Grace of God」という映画を作った。Garret氏は、この映画で自らプロデューサー、カメラマン、監督、映写技師、雑用主任の役割をこなしたと話す。映画の編集が終わったら、6月の巡回映画祭に出品する計画だ。

 複数の非公開メーリングリストを通じてGoogleの元従業員たちと連絡を取り続けているGarret氏は、こう語っている。「手にしたお金はすべて社会的責任のある用途につぎ込まなければならないという気持ちを、みんなが抱いているような気がする。誰もが大義を求めているのだ。たぶん、全員技術オタクだからだろう」

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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