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不動産業者からソムリエまで--大金を手にしたグーグル退職者たちの今 - (page 2)

文:Stefanie Olsen(CNET News.com) 翻訳校正:矢倉美登里、藤原聡美、緒方亮、長谷睦、佐藤卓、吉武稔夫2008年02月06日 08時00分
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Ray Sidney氏。元ソフトウェアエンジニア。現在は持続可能な土地開発を目指す不動産デベロッパー。

 Ray Sidney氏(現在38歳)はGoogleの初期のソフトウェアエンジニアで、最初に(IPOの約1年半前)会社を去った1人であり、同社初の退職者と考えられる。1998年9月、Sidney氏は当時Google創業者のBrin氏と付き合っていた友人を通じてGoogleと出会った。その年のうちにエンジニアとして契約したが、Sidney氏の言葉を借りれば、当時のGoogleは、まだ「家の半分に4人の従業員」がいるだけ、という状態だった。Sidney氏はハーバード大学で学部生として数学を学び、マサチューセッツ工科大学(MIT)で数学の博士号を取得していた。

 Googleの検索エンジンの改良に取り組み始めてから約4年の月日が過ぎたころ、Sidney氏は長時間勤務が続く職場から離れ、充電のために休養する必要があると感じた。そしていったん仕事を離れると、Sidney氏は戻りたくなくなった。2003年、同氏はネバダ州ステートラインに引っ越し、その1年後、GoogleのIPOで仕事の心配をしなくいいほど裕福になった。「あのIPOで、何でもできる自由が手に入った」とSidney氏は言う。

 その後、Sidney氏はトライアスロン選手やアマチュアのパイロットになり、さらには地元や米国全土で展開されている環境保護運動の後援者になった。彼はタホ湖に近いネバダ州ダグラス郡の公共バス運行開始の支援に100万ドルを、さらには1968年のメキシコシティオリンピックに参加したランナーが当時トレーニング用グラウンドとして利用した、カリフォルニア州サウスレークタホの競技用トラックの改修に25万ドルを寄付した。昔から環境保護主義者だったSidney氏は、タホ湖(かつてGoogleが年に1度のスキー旅行で出かけていた場所)の近郊に家を購入した。同氏は自らこの家にソーラーパネルとソーラー暖房システムを設置し、これでエネルギーをまかなえるようにした。また、Sidney氏の愛車はハイブリッドSUVの「Highlander Hybrid」で、X PRIZE Foundation主催で1ガロンあたり100マイル(リッターあたり約42km)の燃費を実現する車の設計を競うコンテスト「Automotive X Prize」にも、「大金」を寄付している。

 事業を始めるつもりはなかったSidney氏だが、米土地管理局(BLM)からネバダ州カーソンバレーにある100エーカー(約40万平方m)の土地を購入し、2007年には持続可能な不動産開発を掲げる会社、Big George Venturesを創設した。Sidney氏は従業員を1人(同氏の友人でパイロットとなった時の教官でもある)雇い、この土地で、冬は暖かく夏は涼しい家を作るICF(断熱コンクリート型枠)のような持続可能な素材を使い、環境にやさしい一戸建ておよび複数世帯用住宅を手ごろな価格で建設することを目指している。現在はまだ計画段階だが、持続可能な建築についてさらに最先端の知見を得るために、Sidney氏は1月後半にMITに所属する都市計画の専門家グループと会っている。都市計画関係の許可がおりれば、2、3年以内に住宅を建設したいと同氏は考えている。

 「多くの不動産開発業者は、利益を上げることを目的にしている。私の場合、土地から可能な限り多くの利益を上げることは重要ではない。地球にとって良いこと、地元の人にとって良いこと、会社にとって良いことをするのがこのプロジェクトの目的だ」(Sidney氏)

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