サンフランシスコ発--過去20年間PC市場を牛耳ってきたのと同じように、Microsoftがモバイルソフトウェア市場を支配する日は来るだろうか。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmer氏は、モバイル市場に大きなチャンスを見いだしている。何百万人もの消費者が携帯電話を購入しており、携帯電話の能力が上がるにつれ、その延長線上にMicrosoftの中核事業であるPC用オペレーティングシステムとアプリケーションの販売が位置づけられるのは自然なことだからだ。
しかし、AppleやGoogle、Symbian、そしてその他の企業が大規模な計画を持ってモバイルソフトウェア市場に取り組んでいる。Ballmer氏は、消費者とビジネス市場の橋渡しをし、携帯電話の購入者により魅力的な「体験」を提供していくことが、Microsoftならではの役割だと考えている。
10月第4週にサンフランシスコで開催されたCTIAカンファレンスで、Ballmer氏はCNET News.comのインタビューに対してMicrosoftの計画の一部を語り、同氏がiPhoneを評価しているポイントや、世間の評価にもかかわらず彼がVistaを成功だと考えている理由などを話した。
世界のほどんどの地域では、人々は電話とPCの両方を持ちたいと考えているでしょう。しかし、中国のような地域での新興中産階級の下位層、例えば中国で8億番目に豊かな人は、最大で50ドルから100ドルほどの支出しかできないかもしれません。われわれは、安く上げることができて、PCではないものでありながら、PCインフラの一部と考えられるようなものに取り組みたいと考えています。これについては時期が来たら発表しますが、われわれにとっては非常に重要なコンセプトです。
多くの消費者、多くのエンドユーザーが実際に欲しているのは、この2つの間にあるギャップを埋めるものだと思います。家庭と職場の2つに分かれた世界に住みたいとは思っていない人が多いのではないでしょうか。1つのことを覚えれば済む方が簡単でしょう。わたしは、これは特長であり利点だと考えています。PCの世界では実際にそうなっています。Windows PCが他のものに比べてずっと人気があるのは、この家庭と仕事のギャップの橋渡しをしているからです。
モバイル分野ではその通りです。われわれはまず生産性に焦点を定めて、そののちにある種の消費者向けの側面も備えた企業向けデバイスへと移ってきています。HTC Touchのデバイスのように、純粋に消費者向けの製品も出荷を開始しています。われわれは、エンターテインメント型のアプリケーションに重心を移し始めています。
どの用途でも使いやすいソフトウェアに取り組んでいく必要があります。顧客に欲しいと思ってもらい、選んでもらうためには、流通モデルと販売モデルを持つ必要があります。あるいは、少なくとも企業に対しては、ユーザーがPCを使ってどんなふうに仕事をするか、企業のインフラにユーザーを参加させるか否かということについて、ある程度の幅の選択肢を与えつつ、社員の個人情報を保存できるようにしなければなりません。それが特に重要なことだと思います。ユーザーが自身が望むのであれば、あるいは企業がユーザーにそうさせたいと望むのであれば、ユーザーが2つのデバイスを持ち運ぶ世界になるかもしれません。それもまた構いません。
企業向けと消費者向けの携帯電話で、主な用途が生産性向上であったりエンターテインメントであったりするものを作るかということですね。もちろん、わたしはWindows Mobileをそれら4つのタイプのデバイスすべてに入れたいと思いますね。
ここでいう携帯電話については、Windows Mobileの方向からのアプローチだと考えてください。
(Appleは)大変よい仕事をしましたし、独自のチャレンジをしています。われわれはその両方を理解しています。多くの人がiPhoneのジェスチャーUIを素晴らしいと考えており、脱帽しています。それでiPhoneは完璧だとうことにはなりませんが、彼らが非常にうまくやった仕事があったことは確かです。
マルチタッチはまた別の問題です。最も重要なのは・・・Appleがジェスチャーに関していい仕事をし、これに意味を持たせたということでしょうね。
もちろんそうでしょう。
個人として使っている人にも、仕事で使っている人にも、理由は違えどもすでにセキュリティは十分重要な問題だと思います。わたしは自分の個人情報がそこら中にあってほしくありませんし、他の人に請求書を見られたくもありません。個人的な部分では多くのそういった問題があります。職業の面では、もちろん、企業のコンプライスやセキュリティなど企業にとっての課題が多くあります。ですから、セキュリティは個人の文脈でも仕事の文脈でも大きな問題だと考えています。
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