独禁問題:インテル、欧州委員会の回答延期で棚ぼたの時間猶予

文:Dawn Kawamoto(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年10月12日 16時13分

 Intelは今週、同社が市場における支配的地位を乱用したという欧州委員会の見解に対応するためにはさらなる時間が必要だとし、同委員会の反トラスト規制当局に猶予期間の延長を要請したことを明らかにしていた。だが、今度は欧州委員会がさらなる時間が必要だという。

 欧州委員会の広報官であるJonathan Todd氏によると、同委員会の審査官はIntelの猶予期間延長要請に対する決定を現地時間11日に行うとしていたが判断にはさらに時間が必要であることが判明したため決定を19日までに延期したという。

 この猶予期間延長要請に対する延期により、同社には思わぬ形で猶予期間の延長が転がり込んだことになる。

 ともあれ、同社が対応にさらなる時間を要する理由は理解できる。同委員会の異議告知書に概説されている同社に対する見解は3点から成る。

  • Intelは、CPUのすべてまたは大部分を自社から購入することを条件に複数のOEMメーカーに巨額のリベートを提供した。
  • Intelは、AMD製CPUを搭載したある製品の発表を延期または中止させるために、OEMメーカー1社に対して複数回資金を提供した。
  • Intelは、サーバ市場における戦略的顧客に対する入札において、AMD搭載製品に対抗するため、平均して原価を下回る価格でCPUを提供した。

 これに対して、同社は、自社の営業活動に対する誤認があり、この思わぬ猶予期間の延長により、もう少し時間をかけて対応をまとめることができるだろうと述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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