コピーされた電子メールがAnderson氏の電子メールアカウントに転送される前に、TorrentSpyがそれらを同社のサーバーにすでに格納していたので、厳密に言うと傍受はなかったというのが、Cooper判事の解釈だ。
「Anderson氏は、(TorrentSpyの)電子メールサーバーソフトウェアを細工し、(同社の電子メールの)すべてがコピーされて、同氏の持つGoogleの電子メールアカウントに転送されるようにした。電子メールがサーバーに保存されていなかったら、Anderson氏がコピーを入手することもなかっただろう」と、Cooper判事は記している。
TorrentSpyの弁護士Ira Rothken氏は、Anderson氏が傍受したのは電子メールが送受信されるのと同時だと説明する。
「通信傍受法をデジタル時代において意味あるものにするためには、こうした状況にも適用できるものでなければならないと、われわれは考えている」と、Rothken氏は語った。
電子メールはユーザーからユーザーへと送信される前でさえ、コンピュータのRAMに保存されていると、コンピュータの専門家たちは指摘する。EFFのBankston氏は裁判所の解釈について、電子メールの傍受を通信傍受法違反によって罪に問うことを、物理的にも法律的にも不可能にするものだと主張する。
Rothken氏によると、TorrentSpyは連邦第9巡回控訴裁判所に上訴する予定で、弁護団の一員としてEFFも参加する見込みだという。
「通信傍受法を電子メールの傍受に適用するのかどうか、全米の権威の間にも意見の相違がある」とRothken氏は言う。「そして、第9巡回控訴裁判所が適切な判断を下すことを信じている」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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