テクノロジを売るのは、何度も何度も製品名の発音を説明しなければならないことを別にしても十分に難しい。
CNET News.comが得た情報によると、Intelは2008年、同社の2つの主要ブランド「Viiv」「vPro」を強調するのをやめ、「Core」ブランドにマーケティングを統合することで、同社のプロセッサブランド戦略の簡素化を予定しているという。パソコンにViivあるいはvProと記した小さなステッカーを貼るのはプロセッサのマーケティングにおける基本中の基本で、この宣伝方法だけは続けていくが、他の部分では「Centrino」におけるマーケティングの成功をこれ以上後追いすることはしない。
Intelは、より有名なCoreブランドに統合する措置によって、ホームエンターテインメント用パソコン向けに設計されたプロセッサとソフトウェアをセットにしたViivに対する関心を、実際にはもっとかき立てることになると考えているという。Viiv対応パソコンは2006年のConsumer Electronics Show(CES)で初めて披露されたもので、パソコンを容易にデジタルホームの中心として利用できる設計になっている。
だが問題もある。それは、パソコンを購入しようとする人は、Viivが実現する高い機能性にまったく目を向けていない、ということだ(ちなみに、Intelの日本法人ではViivを「ヴィーブ」と表記しているが、米国では「ヴァイブ」と発音するのが正式)。Intelは、モバイルプロセッサとチップセット、無線LAN製品を組み合わせたモバイル用プロセッサセット「Centrino」では、それ自体は何年も前から存在しているワイヤレスネットワーク機能とうまく結び付けて成功を収めた。
しかし、Viivでは同様の手法は成功せず、報道陣やアナリストから嘲笑されるはめになった。もし二軍落ちのような扱いを正式に決めるとなると、同社がかつてViivに抱いた夢を実現させるのは、いよいよ困難になる。
NPD GroupのアナリストStephen Baker氏は、「Viivは消滅する運命にあり、しかもなくなっても惜しまれはしない。市場から消えたことさえ、誰も気づかないのではないかと思う」と話す。
しかしIntelは、今はまだViivも、業務用パソコンのブランドvProも、消滅させるつもりはないという。Intelの企業グループでブランド戦略を担当するVince Thomas氏は、Coreをメッセージの中心に据え、末尾にViivあるいはvProを加える方法に変える計画だと説明する。2008年の初めにパソコン売り場に並んでいるハイエンドのパソコンに貼られているのは、「Viiv」の文字を単独で記載したカラフルなステッカーではなく、「Core 2 with Viiv」のステッカーになるだろう。
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