インテルCEO、CESで基調講演--「Viiv」PC関連の話題に焦点

文:Michael Kanellos(News.com)
翻訳校正:坂和敏、尾本香里(編集部)
2006年01月06日 15時30分

 ラスベガス発--Intelの最高経営責任者(CEO)Paul Otelliniが当地で開催中のConsumer Electronics Show(CES)で基調講演を行った。同氏は講演のなかで、今年はPCでテレビ番組や映画を簡単に見られるようになると述べ、それを証明するためにたくさんのハリウッド関係者を登場させた。

 同氏の基調講演では、俳優のMorgan Freeman、Danny DeVito、Tom Hanksのほか、AOLでCEOを務めるJonathan Millerなどが壇上にあがり、2006年中に始まる、PCへの映画ダウンロードサービスについて概説した。

 この基調講演では、IntelのエンターテインメントPC用プラットフォーム「Viiv」に関する話題に大半の時間が割かれた。例えば、NBC Universalは2月に始まる冬季五輪のハイライトをViiv PC向けに配信する予定だが、同社は、この映像が高解像度のものになると説明した。

 Intelによると、すでに110社以上のPCメーカーがViiv PCの発売を確約しており、なかには900ドルを切る価格で販売されるPCも登場するという。

 DirectTVのCEO、Chase Careyによると、同社はIntelと協力しながらViiv PCに内蔵する衛星放送用チューナーを開発していくという。またDirecTVでは、PCに保存した写真を大画面テレビに表示できるようなセットトップボックスの投入も予定している。

 Viiv PC向けのダウンロードサービス提供を約束している企業のなかには、ESPN、AOL、インド映画を配給するEros、Shanghai Media Group、さらに世界最大のスペイン語放送局であるGrupo Televisaなども含まれる。

 Morgan Freemanによると、同氏の経営する映画製作会社とIntelが設立した合弁企業ClickStarでは、今年「10 Items or Less」という題名の作品を劇場封切の2週間後にインターネットでも公開する予定だという(ちなみに、Freemanは2年前、やはりOtelliniが行ったCESの基調講演で、同氏の会社が2005年には同様の形で映画をリリースすることになると述べていた)

 これらのサービスは大半が通常のPCでも利用可能になる。だが、Viiv PC用に特別な機能を提供するためにコンテンツに手を加える予定の企業も多い。例えば、一部のビデオタイトルは、通常のPCではダウンロードしたマシンでしか見られないが、Viiv PCでは大画面テレビにも転送して見ることができるようになる。

 またOtelliniは、これまで「Yonah」(開発コード名)と呼ばれていたノートPC用プロセッサを正式に発表した。新たに「Core Duo」と呼ばれることになったこのデュアルコアチップは、現行のノートPC用プロセッサ「Pentium M」とほぼ同じ価格ながら、高性能で消費電力も少ないと、GatewayやLenovoの幹部は説明している。

 Core Duoプロセッサを搭載する最初のノートPCは本日発売になった。Dell会長のMichael Dellは同社からまもなく登場するノートPC「Dell XPS」を披露したが、どこかブリーフケースに似たこのPCには取っ手が付いており、8個のスピーカーとサブウーファー、それに20インチの液晶画面が搭載されていた。

 「Core Duoは(1993年に登場した)Pentium以来初めてとなる新プレミアムブランドだ」と述べたOtelliniは、Core DuoがオリジナルのPentiumに比べて3分の1程度の大きさしかないにも関わらず、約100倍の処理性能を提供すると付け加えた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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