広がり続けるWikiの世界--何に使われどこへ向かうのか - (page 2)

文:David Lenehan 翻訳校正:吉井美有2007年05月08日 08時00分

Wikiは何に使えるか

 ここまで、現実世界で使われているWikiの例をいくつか見てきたが、個人や企業にとってWikiの利点はどんなことだろうか。現在使われている多くのWikiはプライベートなもので一般の目には触れない。Wikiを協調作業のためのソフトウェアとして使う企業はますます増えている。Wikiは内部文書を管理するには非常に良い手段だ。全スタッフが必要に応じて文書を作成したり編集したりすることができる。イントラネットの停滞している部分をWikiで大きく置き換えることだってできる。

 例えば、わたしが働いている会社では、ソフトウェアの一連のサポート文書の作成にWikiを使おうと議論している。更新されずにいる文書は山のようにあり、我が社の一握りの人間がときおり更新している。もしWikiを使っていれば、オフィスにいる人間なら誰でも簡単に文書を定期的に編集でき、最新の情報を保っておけただろう。

 個人レベルでは、(例えば)WetPaintを使ってあらゆるものが作られている。例えば、スマートフォンや犬、Celtic FC、Q phones、本のリスト、Xbox 360、がん、気に入っているテレビ番組に関するものなどがある。もし何かについて公にアクセスできて編集可能なリソースを作りたいという情熱があるなら、WetPaintがあなたにぴったりのソリューションかもしれない。

Wikiはどこで手に入るか

 では、Wikiを作りたいとして、何から始めればよいのだろうか。選択肢は2つある。Wikiのソフトウェアのどれかを持ってきて自分でホストするか、数多くあるホスティングソリューションを使うかだ。それぞれの例をいくつか挙げよう。

ホスティングソリューション

 「PB Wiki」は多くのアカウント数を抱えており、現在運用されている一般顧客向けのものとしては最大級のWikiファームである。無料で利用できる機能パックシステムを提供している。

 「Wik.is」も有名な無料ホスティングソリューションだ。彼らはフロントページに無料のWikiの良い使い道を掲載しているので、発想を得たければ参照するとよいだろう。

 「WetPaint」は広告によって支えられている無料のWikiホスティングソリューションだ。オンラインで共同活動をしたいと思っている、技術者以外のインターネットユーザーをターゲットにしている。

 「JotSpot」は触れておく価値がある。JotSpotは2006年11月にGoogleに買収され、それ以降は新規ユーザー登録を受け付けていない。しかし、これをGoogleのWiki市場への参入だと見れば、おそらく今後のために注目してよいサービスだ。

 「Central Desktop」の第1の目的は、小さなチームやワークグループに対する小さなツールを作ることだ。多くの機能とパッケージを持つ月額25ドルのサービスからメニューが用意されている。Wikiが大きな金銭的投資や資源の投資なしに企業に対して何を提供できるかを知るには、このサービスは良い選択肢に思える。

 更新情報:WikiaはJimmy Wales(Wikipediaの創立者)とAngela Beesleyが設立したWikiホスティングサービスだ。Wikiaはオフラインで成立したコミュニティーと純粋にオンラインのコミュニティーの両方をターゲットにしている。このサービスは読み手に対しても編集者に対しても無料で提供される。

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