注:本稿で取り上げた製品「Digication」の提供元は、最近Read/WriteWebのスポンサーになった。
Web 2.0に関する市場のなかでも活発な領域のひとつがEラーニングだ。その例として、Read/WriteWebではChinesePod(中国語学習)やElgg(教育向けソーシャルネットワークソフトウェア)を以前紹介した。また、2006年8月にはSteve O'HearがEラーニングに関する非常に洞察力に富んだ考察をRead/WriteWebに掲載している。その記事でSteveが指摘したように、ブログ、ポッドキャスト、メディア共有やソーシャルネットワーキングなどが、Eラーニングの世界でもうまく使われている。
インターネットを用いた教育ソフトウェアには、このほかに現在どんなものがあるのだろうか。最新情報を見てみよう。
あまり気づかれていないが、インターネット関連の大企業は、全てEラーニング分野の製品を持っている。Googleは教育向けに無料のアプリケーションセット「Google Apps for Education」(Gmail、Chat、Calendar、Page Creator、スタートページなどが含まれる)を提供している。Microsoftは一連の教育向け製品を持っており(live.comのホスティング・電子メールは教育用のグループウェアとして使うこともできる)、Appleは教育向けに無料のポッドキャストのホスティングをしている(iTunes U)。また、IBMも教育分野に参入している。
インターネット企業の中でも、Googleは特に教育分野に積極的に取り組んでいるようだ。同社の「Google for Educators」サイトには、「教材のプラットフォーム」という説明がついている。また、同社のGoogle Enterprise Professionalプログラムには、少なくとも1つの教育サービスプロバイダがある。Blackboardはこのプログラムに参加した最初のメンバーで、主に教育機関に焦点を当てている。
オンラインオフィス製品も、言うまでもなく教育現場での協働業務に利用できる。Google Docs & Spreadsheetsがその例だ。事実上、大企業はみな現在持っている製品ラインアップを活用して学校に売り込みをかけることができるのだ。
ElggとNuuvo、最近のDigicationはどれもコラボレーション型システムの例だ。ここではすでにElggを紹介したので、今回はDigicationのJeffrey Yan氏にインタビューし、この分野でどんなことが起こっているのかを聞いた。
Digicationはオンライン教室の機能を持っていて、例えば生徒が課題を提出したり、教師がセキュリティ設定をコントロールしたりすることができる。Jeffによれば、380を超える学校からのユーザーがDigicationに登録しているという。そして、登録している教育組織は、幼稚園や学区単位、大学など幅広い。例えば、Jeffは最近Digicationを伝統的な教室を補完する形で使って大学レベルの授業を教えた。彼の授業は、学生は12人のみ、6週間のものだったが、コースが終わるまでの期間にこのグループで600以上のメッセージが交わされたという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」