1年間の資金調達から計画、開発という道のりを経て、自分の新しいウェブアプリケーションのベータ版をようやく公開することになり、マーケティングの時期がやってきた。そうなるとあなたは多くのユーザーをできるだけ早く獲得したい。安くて手っ取り早い道は、ブログやソーシャルニュースサイトを使ったバイラルマーケティングだと考える。そこでdiggやdel.icio.us、TechCrunchあるいは(もちろん)Read/WriteWebといったお気に入りのウェブサイトに頼る。何とか何百という他のメールの中からMichael ArringtonやRichard MacManusの気を引き、自分のサイトが取り上げられ、他のブログの記事もそれに続く。これこそ待ち望んでいたことだ。しかし数日後には完全な沈黙が訪れる。どこでも話題になっていないし、サイトの動きはほとんどなくなり、新しい「Web 2.0の申し子」は他の何かになっている。
悪夢のような話だ。しかし残念ながら、このおそろしい「ピーク後のスランプ」シナリオはWeb 2.0時代にはくあることだ。以下のAlexaグラフはよく知られた例のもので、後にTechCrunchの記事でも触れられている。
このよくあるパターンが起こる理由は明快だ。Web 2.0に精通している人たちは、毎日新しく登場するこのような気の利いたサイトに接して消耗している。そういう人たちは多くのアプリケーションを試すが、必ずしも特定のアプリケーションの恒久的ユーザーになるとは限らない。これが、もし非常に便利で息の長いものを提供しない限り、サイトがすぐに忘れられてしまう理由だ。
つまり、アプリケーションやサイトのプロモーションはタイミングが重要なのだ。有名なブログやニュースサイトは、コミュニティーやベンチャーキャピタリスト(VC)の注意を引くにはいい方法だが、いつ露出するかを考えておかなければならない。次に示すのは、新規参入者がマーケティングを進める前に考えておいてほしい分類の枠組だ。
「WAIT」リストは、マーケティングを始めるのをもう少しあとにするべきサイトのリストだ。これはもちろん最も多くのアプリケーションに当てはまるカテゴリーであり、大きく分けて次の2つのタイプのWeb 2.0サイトがここに含まれる。
ソーシャルサイトは、プロモーションの前に既存ユーザーの活動が必要だ。例えば、メンバーのいないソーシャルネットワーキングサイトは面白くも何ともない。したがって、diggに紹介してもらう前に、多くの人がそのソーシャルネットワークにやってきて品定めをし、登録するかもしれないということをよく考えておく必要がある。もし、そこに見るべき活動がなければ、彼らはがっかりしてしまい、悪い印象とともにサイトを離れてしまうだろう。2度とやってきてくれないかもしれない。
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