自らが創業したコンピュータメーカーのトップに復帰して数日後、Michael Dell氏はメモの中で、コスト削減を目指して賞与を廃止し、幹部を削減すると従業員に述べた。
Kevin Rollins氏がCEO職を辞任し、米国時間1月31日にDellの最高経営責任者(CEO)に復帰したMichael Dell氏は2月2日、「今後数年」は同社にとどまることを電子メールの中で明らかにした。同氏はまた、同社が最高業務責任者(COO)を置かないことも発表した。
Michael Dell氏は、「われわれの懸命な努力が十分に報われていない。これには失望しており、受け入れがたい状況だ」と述べている。
PC市場のシェアをHewlett-Packard(HP)に奪われ、米証券取引委員会(SEC)による不正会計処理の調査が始まるなど、同社ではここ数年間不振が続いており、これらの結果が今回の発表へとつながった。1月末で退社予定だった最高財務責任者(CFO)のJim Schneider氏をはじめ、ここ数カ月で複数の幹部が同社を去っていった。
Dellは現在、会計問題からSECの調査を受けており、2006年度以前の決算が大幅に修正される可能性もあるという。同社は会計問題の実際の内容をまだ明らかにしていないが、売り上げの認識に関する問題であり、2006年の1年間で多くの企業が追求されたストックオプションのバックデート問題ではないようだ、としている。
このメモは、Austin American-Statesman紙が自社サイトに電子メールを掲載する形で初めて報じられた。Dellの広報担当者は、電子メールの内容をAssociated Press(AP)に対して正式に認めた。
Michael Dell氏によると、廃止される賞与の代わりとして「限定的な自由裁量報奨金」が用意されるという。これは、上級管理職を除く全員が対象となる。同氏はさらに、株式権利付与期間を短縮し、「現実的な目標に沿って」年間賞与を調整することも発表した。
また、経営幹部レベルではDell氏直属の幹部数を現在の20人以上から12人へと合理化する。同氏は、「優秀な人材がそろっているが、官僚主義という新しい敵も生まれてきた。これが費用を発生させ、動きを鈍らせている」と書いている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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