Dellは米国時間12月4日、同社サーバの低消費電力版である「Energy Smart」プレミアムモデルを発表し、エネルギー効率に取り組むベンダー各社の仲間入りを果たした。
同社はまず、高さ1.75インチの「PowerEdge 1950」と高さ3.5インチの「PowerEdge 2950」の2機種のラックマウントシステムにEnergy Smartモデルを用意する。PowerEdgeサーバ担当ディレクターJay Parker氏は声明の中で、「Energy Smartのブランドと技術は、ほかのDell製品にも拡大していく見通しだ」と述べた。
同システムは、これまでより効率の高いIntelプロセッサ、電源、そしてファンを使用しているという。同システムにはさらに、筐体内の空気の流れを増やすコンポーネントを搭載し、効率を高めるシステム設定になっている。
しかし、これらが無償で実現されるわけではない。Dellによると、これらのモデルは同社の主流サーバより価格設定が約100ドル高いという。だが、電気代を1年あたり約200ドル節約することで元を取るのだという。しかし、通常版のPowerEdge 1950が1749ドルであるのに対し、Energy Smartシステムは最下位モデルで2449ドルとなっており、売り出し価格の差はかなり大きい。
プロセッサをはじめとする各種部品が要求する電力が増大しつつあり、電気代も高騰していることから、エネルギー効率はサーバメーカー各社の最重要課題となっている。IBMとHewlett-Packard(HP)はデータセンターの消費電力削減プログラムを用意しており、米国連邦議会も電気効率の良いサーバの購入を呼びかけている。
一方、Sun Microsystemsは、Dell製品の消費電力を激しく風刺する広告を流しながら、同社の「UltraSPARC T1(Niagara)」プロセッサベースのサーバが低消費電力だということをしきりに宣伝している。しかしDellは、消費電力が劇的に下がった新しいIntelプロセッサを最新サーバに採用している。
Dellはまた、ビジネス向けデスクトップPC「Optiplex」の消費電力削減にも取り組んでいると述べた。
顧客の大半は、最初はDellのサーバシステムに関心を示さないだろうと、Parker氏は語っている。
同氏は、「本製品に関心を示し、最終的に移行するのは顧客の10%〜20%程度と想定している。しかし、さまざまなコンフィギュレーションが必要な顧客、つまり電力効率が優先事項ではない顧客も多数存在する」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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