HP、問題の記事掲載前から記者の通話記録を入手

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:矢倉美登里、福岡洋一2006年09月20日 19時15分
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 Hewlett-Packard(HP)がCNET News.com記者の通話記録などを調べていた問題で、事件に巻き込まれた記者に捜査当局が明らかにしたところでは、通話記録の調査は問題の記事が掲載される前に始まり、記事が掲載されてからは情報提供者を装ったメールの送付や、記者の身辺の監視へとエスカレートしたらしい。

 CNET News.comのDawn Kawamoto記者が米国時間9月19日に当局から聞かされた話によると、HPは1月17日から同記者の通話記録を調べ始めた。これはHPの役員及び幹部が戦略を策定するために開いた会合のほぼ1週間後だが、CNET News.comが会合に関する記事を掲載したのは1月23日で、調査はその6日前に始まっていた。

 Tom Krazit記者も、HPの広報担当者であるRobert Sherbin氏に会合に関して電話でコメントを求めた1月20日に、記者個人の通話記録へのアクセスがあったと当局から知らされている。情報漏えいの調査をめぐってHPが当局に提出した記録には、Krazit記者が「BS(Sherbin氏のことと思われる)に電話でコメントを求めた」と記されている。問題の記事はこの3日後に掲載された。

 HPが1年近くにわたる情報漏えいの調査を再開し、強化したのは記事掲載後だと一般に考えられてきたが、Krazit記者とKawamoto記者が受けた説明から、HPは問題の記事やその他の記事が掲載される以前から通話記録を迅速に入手する手段を持っていたことがわかる。

 HP広報担当バイスプレジデントのSherbin氏は、Krazit記者と電話で話したことを知らせた相手が誰であったか覚えていないが、それ以前に情報漏えいの可能性についてHPのほかの役員に警告するよう指示されたと、9月19日夜に述べた。HPから依頼を受けた調査会社がどういう経路でSherbin氏とKrazit記者とのやりとりについて知ったのか、また、HPがなぜ記事の掲載以前からKawamoto記者に目をつけていたのかは不明だ。

 HPは、第3者の通話記録などの個人情報を入手するために正当なアカウント保有者になりすます、「プリテキスティング」と呼ばれる法的に問題のある手法を使ったことで非難を浴びている。HPによれば、同社が情報漏えいの調査を依頼した調査会社は、複数の取締役とHP社の従業員2人、CNET News.comの記者3人を含む記者9人、その他の人々(人数は不明)の個人的な通話記録を入手したという。

 カリフォルニア州司法長官のBill Lockyer氏は先週のテレビインタビューのなかで、HPの社内と外部の人間両方を起訴するのに十分な情報があることを当局は確信している、と語っている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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