Hewlett-Packardの社長兼最高経営責任者(CEO)で、取締役会のメンバーでもあるMark Hurd氏は米国時間9月8日、以下のメモを従業員に送った。メモでは、メディアへの情報漏えいについて、解決が必要な問題であり、また解決が可能であると強調している。Hurd氏は、最近起こった数件の情報漏えいについて「受け入れがたい」ものであるとしつつ、何らかの対応をする前に事実関係を調査すると表明している。
Mark Hurdより従業員へのメッセージ
2006年9月8日はじめに、私はHewlett-PackardのCEOとして話すのであって、HP取締役会の利益のために話すのではないことを明らかにしたいと思います。
HP取締役会の動向について、メディアによる報道や推測を目にした人も多いと思いますが、私はこれらの報道がHewlett-Packardの戦略や業務に影響を与えることはないと考えます。
残念なことに、HP取締役会には企業情報漏えいの長い歴史があります。この問題を解決せねばならないのは明らかであり、解決は可能です。
「HPの業務遂行基準」はわれわれが倫理的リーダーシップをとるうえでの礎となるものであり、HPに科せられた倫理的義務と法的義務に関する基本原則を包括するものです。
機密情報の漏えいは、全従業員と取締役会メンバーが遵守すべき業務遂行基準に違反する行為です。
先ごろ、明らかに受け入れがたいことが起きました。しかし、推測をもとに対応するということはありません。その代わり、あらゆる関連事実の収集と検証を継続します。真相を究明し、しかるべき処置をとることを確約します。HPの価値基準はわれわれにとってもっとも重要なものです。これは今日まで不変であり、これからも変わりません。HPが共有する価値基準とは、われわれの行動を律し導く、強い信念です。
- われわれは顧客への情熱をもちます
- われわれは互いに信頼し、敬意を払います
- われわれは高い水準の業務を遂行し、社会に貢献します
- われわれは素早さと敏しょうさをもって行動します
- われわれは意義ある革新をもたらします
- われわれはチームワークによって解決を導きます
- われわれは断固とした誠実さをもって業務を遂行します
HPはこれまで大きく発展してきました。これについて、みなさんに重ねて謝意を表します。
企業活動を成功させる過程では、良いときもあれば悪いときもあり、問題は必ず起きるものなのだと述べたことが何度かあります。今、問題に立ち向かうときなのです。
わたしは、この件について取り組み、しかるべき処置をとる決意でいます。
また、みなさんの業務への専念と顧客への奉仕には感謝しています。
わたしも同じようにするつもりです。必要なプロセスを行い、世界をリードする技術企業を構築する道を進んでいくのです。
われわれは正しい戦略を選んでいることは間違いありません。業績も改善しています。これは社員1人1人の努力の成果だと考えています。社員一丸となって、引き続き目標の達成に向けて取り組んでゆきましょう。
よろしくお願いします。
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