Hewlett-Packard会長のPatricia Dunn氏が、同社の取締役会議後に会長職を辞任することに合意した。Dunn氏は、メディアへの情報漏えいを調査していたが、その手法が問題となっていた。
HPが米国時間9月12日に明らかにしたところによると、取締役会は、Dunn氏の後任に最高経営責任者(CEO)兼社長のMark Hurd氏を指名したが、Dunn氏は、2007年1月18日の定例取締役会まで会長職を続けるという。また、同氏は、その後も取締役にはとどまる予定だ。
Hurd氏は声明の中で次のように述べた。「不適切な調査技術が今後2度と用いられることのないよう対策を講じていく。HPにはそのような技術は不要だ」
Hurd氏は、会長就任後も社長とCEOの職を兼務する。またHPは、Richard Hackborn氏を主席社外取締役に指名したと発表した。Hackborn氏は2007年1月1日付けで同職に就任する。
またHPは12日、George Keyworth氏が取締役を辞任すると発表した。Keyworth氏の辞任は即時実行される。Dunn氏は2006年に入って、メディアに情報を漏らしたのはKeyworth氏だと断定していた。
Dunn氏の辞任により、HPの混乱状況に終止符が打たれる。米国最大規模の企業の1社で、シリコンバレーを代表する企業でもあるHPは、わずか1週間ほど前には黒字転換の満悦感に浸っていたが、気が付くと、同社の取締役によるメディアへの情報漏えいの調査をめぐるスキャンダルに巻き込まれていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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