ニューヨーク発--Dell会長Michael Dell氏は、バッテリーに起因する一連の発火問題に関して、同社のPC製造方法に問題があったとする見解を否定し、責任は完全にバッテリーセルの製造元であるソニーにあると主張した。
Dell氏は米国時間9月12日、当地で開催されたDellのイベント「Dell Technology Day」においてZDNet UKに対し、「問題の原因は明確にわかっている。ソニーの製造プロセスにおいてセルに異物が混入したのだ」と述べた。
これは、DellのPC設計方法が、他社の設計方法と比べて、バッテリーセルの問題を引き起こしやすいとするソニーによる報告に反論したものである。
Dell氏は、「バッテリーに異物が混入していたのであり、そのバッテリーをどのように取り扱ったとしても問題があることには変わりがない」と述べた。「バッテリーは、どのような稀な状況においても発火してはならない(だからリコールを行った)」(Dell氏)
Dellは2006年8月、ノートPCが過熱により発火する事件が数件発生した後、バッテリーをリコールした。他のメーカーもソニー製バッテリーセルを使用しているが、この問題が生じたのはDellとApple Computerだけである。
ソニーはDellおよびAppleのソニー製バッテリーに起因するリコールの費用について支援することに同意している。しかしソニー関係者は、Dellのバッテリーセル問題が、完全にソニーの責任であるという見方は否定している。
ソニー関係者は、「構成上の問題だ。同一のバッテリーをわれわれのVAIOにも使用しており、過熱の危険性に対しては独自の安全策を講じている。同じセルを使用する他のメーカーでも問題は生じていない。非常に稀にショートを起こす場合があるが、それはノートPCのシステム構成に起因するものである」と述べた。
Dellは、410万個のバッテリーをリコールすることとなった同社の場合と同じバッテリー問題が、他のノートPCメーカーにも生じる可能性があるという考えを変えていない。同社のリコールが、市場でこれから生じるバッテリーリコールの始まりにすぎないと主張している。
Dellのプロダクトグループでゼネラルマネージャーを務めるAlex Gruzen氏はZDNet UKに対して、「われわれはこの問題の始まりであったにすぎない。他にも(問題のある)製品が市場に出回っているのかもしれない。その可能性を否定する要素は何もない」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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