Apple Computerが行ったリコールについて、バッテリの製造メーカーであるソニー、および他のPCメーカーは米国時間8月24日、これ以上のリコールはないとの見込みを相次いで発表し、ユーザーを安心させようと躍起になっている。
しかし、ショートによる発火の危険性があるとして410万個のバッテリのリコールをDellが14日に発表した際も、各社はもちろん、これと全く同じ内容の発表を行っていた。主要なPCメーカーのほとんどは、ノートPC用バッテリの一部にソニー製の電池セルを使用している。Dellに続いて、Appleが180万個のバッテリのリコールを31日に発表して以降、これらのバッテリにも厳しい目が向けられている。
ソニーでは、このセルの問題はDellとApple Computerに限定されたものだと考えていると、ソニーの広報担当者Rick Clancy氏は24日に述べている。ただし、同氏はDellのリコール問題が明るみに出た14日の時点では、他のPCメーカーからはDellのようなレベルの問題事例は報告されていないと強調していた。
Dellはバッテリに関わる問題の報告を6件受けたと述べていたことが、15日に発表された米消費者製品安全委員会(CPSC)のプレスリリースで明らかになっている。一方、Apple Computerは24日、問題の報告を9件受けており、そのうち2件ではユーザーが軽傷を負ったことを明らかにした。なお、Dellは世界最大のPCメーカーで、同社の出荷数はApple Computerをはるかに上回っている。
Clancy氏が24日に語ったところでは、ソニーでは、問題のセルと、各種ノ―トPCへの当該セルの実装の実態について、さまざまなPCメーカーと情報交換を続け、その結果、バッテリのリコールが必要な企業はDellとApple Computerの2社のみとの結論に達したという。
当然のことだが、他のPCメーカーの見解もソニーと一致している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス