Hewlett-Packard(HP)は声明の中で、「2006年8月24日のApple Computer製ノートPC用バッテリのリコールおよび2006年8月14日のDell製ノートPC用バッテリのリコールに関連して、HPがノートPC用バッテリパックのリコールを行う予定はない。HPは問題のセルのメーカーであるソニーと連絡を取り合っており、これらのリコールがHPに影響を及ぼすことはないはずだとの連絡をソニーから受けている」と述べている。
Gatewayは、「入手している情報とサプライヤーからの情報から判断して、競合他社でバッテリのリコールに至った不具合と同じ問題にGatewayの製品が見舞われる危険性はないと考えている。リコールが必要なほどの不具合が起きたケースではさまざまな要素が組み合わさっていたようで、われわれの製品ではそのような組み合わせは存在しない。GatewayのノートPCでは、競合他社のリコールに関係したセルとは異なるセルを使用している」と述べている。
Acerは、問題のセルにより「影響を受けるバッテリは、われわれが使用しているバッテリには含まれていないとの報告をソニーから受けた」としている。
Lenovoは、もう少し詳しい情報を提供している。それによると、同社はリコールの対象となったものと同じソニー製バッテリを使用しているが、セルのパッケージ化および充電の方法が異なっているという。技術の実装に際してはApple ComputerやDellの場合は異なる方法を採用しているとの確証をソニーから得ていると、Lenovoでは述べている。
ソニーが自社のセルの問題をいつごろから把握していたかは、定かではない。ソニーが18日にInfoworldの取材に対して語ったところでは、ソニーが初めてDellとこの問題について話し合ったのは2005年10月のことで、その後2006年2月に再度話し合いを持ったという。その後、ソニーはバッテリの製造工程を変更したが、Clancy氏は24日のCNET News.comの取材に対し、変更された時期の詳細を明かすことを拒んだ。
また、ソニーは、不具合のあるセルの影響がApple Computerに及ぶことを把握した時期についても、明らかにしていない。Apple Computerも、この問題についてソニーと話し合いを始めた時期についてはコメントを拒否している。
今回の一連のバッテリ騒動がAppleのリコールで終わりを迎えるかどうかは、予断を許さない。すでに、ソニーのノートPCでバッテリから煙や炎が上がったとの報告が、2件浮上している。1件はカンザスシティのテレビ局で報道され、もう1件はCNET News.comの読者から電子メールで寄せられたものだ。ソニーのClancy氏は、これまでの情報から判断する限り、カンザスシティの事例は偽造バッテリが原因と思われると語ったが、なぜ偽造だとわかったのか、その理由については詳しい言及を避けた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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