インテルは6月11日、プレスセミナーを開催し、来日中のIntelエンタープライズプラットフォーム事業本部エンタープライズマーケティング&プランニング事業部長のアジェイ・マルホトラ氏がItanium 2プロセッサの役割について説明した。
マルホトラ氏は、日本国内の経済状況が改善傾向にあることや、ブロードバンド、3G携帯電話で日本が世界をリードしていること、国内大手企業において収益増が続いていることなどから、「日本でのIT投資も増加傾向にある」と述べる。実際World Economic ForumのThe Global Information Technology Report 2003-2004によると、日本のIT投資額は世界第2位となっているとマルホトラ氏は指摘する。
Intelエンタープライズプラットフォーム事業本部エンタープライズマーケティング&プランニング事業部長 アジェイ・マルホトラ氏 |
しかし同じレポート内では、日本のIT競争力が第12位となっている点も同氏は指摘、その理由として「日本企業にはまだ多くのレガシーシステムが残っていることが大きい」という。「レガシーシステムはハイコスト・ローリターンでしかない。レガシー環境から脱却し、戦略的にITを活用することが成功への鍵だ」(マルホトラ氏)
そのレガシー環境からの脱却に貢献できるのがItanium 2というわけだ。マルホトラ氏は、2003年にItanium 2の出荷数が10万個を超え、同プロセッサを採用したシステムメーカーが全世界で50社を超えたと述べ、「Itaniumのシェアはハイエンド市場にて順調に成長している。RISCより低コストで高性能、多彩なOSやアプリケーションが選択でき、オープン化が進むエンタープライズソリューションに最適だ」と主張する。
マルホトラ氏はまた、2005年に登場する予定の次世代Itanium 2であるMontecitoのウエハを披露し、「Montecitoは17億個のトランジスタを集積している。Itaniumとしては初のデュアルコアプロセッサで、24MBのキャッシュ、3倍以上のプラットフォーム帯域幅を持っている」とした。またMontecitoの性能をさらに上回るTukwilaについては、「Montecitoで実現される仮想化技術の改良や、I/O、メモリ、RASの拡張が行われる」と述べた。
同セミナーでは、Itanium 2搭載サーバを出荷しているNEC、日本ヒューレット・パッカード、日立製作所、富士通の幹部らも壇上に立ち、Itaniumサーバがメインフレームに取って替わり、メインフレームと同様の信頼性を提供できるものだと述べた。マルホトラ氏は各社の言葉を受け、「エンタープライズコンピューティング環境におけるニーズを一番理解しているのは、メインフレーム時代から企業システムを提供してきたソリューションベンダーたちだ。その彼らがItaniumを推薦してくれることは、Itaniumがエンタープライズ環境に最適なものであるという証だ」と述べた。
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