夏休みの宿題の定番といえば絵日記だが、今はインターネットでできる時代になったようだ。子ども向けソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「トイスタ」と、お絵描きサービス「noughts」が合体した。
トイスタが6月にリニューアルしたのに伴い、手描き絵日記機能が搭載された。12色、2つの太さのペンを選んで、マウスで自由に絵が描ける。絵は描いた順番どおりに再生される。この機能を開発、提供したのがnoughtsの開発者である山本興一氏だ。
noughtsはユーザーが自由にイラストをサイト上で描き、発表できるサービスで2006年4月に開始した。細い16色のペンで線を描くことしかできないが、描いた様子がそのまま再生される点が人気を呼び、さまざまなイラストが投稿されている。また、ユーザーがTシャツをデザインして投稿し、ブログに貼付けられるサービス「stitch」でもこの機能が使われている。
トイスタの絵日記機能について、山本氏は「子どもが自由に表現できるキャンバスを用意した」と話す。文章が苦手な子であっても、イラストや文字であればより手軽に書ける。これにより、トイスタに気軽に参加してもらう考えだ。
トイスタ運営会社、ローハイド.UIアーキテクチャの井上哲也氏は「インターネットを初めて使う子どもたちに、いかに参加してもらい、ほかの人とコミュニケーションしようという気になってもらうかが鍵」と話す。ローハイド.ではトイスタを、「子どもたちがインターネット上で一番最初に遊ぶ公園」と位置づけており、インターネットの使い方や楽しさ、ほかの人とコミュニケーションをとるための方法などを体験して欲しいと考えている。そのためのツールの1つが今回の絵日記という考えだ。
このため、同じような機能をチャット機能にも盛り込んでいる。「チーム」と呼ばれるコミュニティ内で、複数のユーザーが1つのシートに同時にイラストや文字を書ける機能だ。この場合、1ユーザーにつき1色が割り当てられ、一緒に1つのイラストを作ることができる。
「SNSなどのCGM(コンシューマージェネレイティッドメディア)は参加することに意義がある。自分が何か働きかけると反応が起こるということに気づいて欲しい。チャット機能を使うことで、相手はコンピュータではなく、インターネットの向こうに人がいて、相手が喜んだり悲しんだりすることが分かってもらえたらいい」(ローハイド.代表取締役の横浜悠平氏)
今後は、ユーザーがトイスタ内で活動するごとにたまるポイント「ロピタ」を使うと、絵日記内でスタンプなどが使えるようになるなど、機能を追加していく考えだ。
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