新iPhoneとAndroidでビジネスチャンスは広がる?

2009年6月18日 00時00分

 iPhoneの新機種「iPhone 3G S」と、国内初のAndroid端末「HTC-03A」がまもなく発売されます。どちらもグローバルなアプリケーション流通経路を持ち、オープンなウェブへアクセス可能なスマートフォンです。とくにiPhoneの新たなOSでは課金の仕組みも進化しています。これら2機種によって、モバイルプラットフォームにおけるビジネスの可能性はどの程度広がりをみせるでしょうか。パネリストの皆さんのご意見を聞かせてください。


  • 村上福之
    村上福之さん ((株)クレイジーワークス代表取締役引きこもり)
    広がる。ケータイコンテンツをキャベツに例えると分かりやすい。そうすると、ウチはキャベツ農家だ。ドコモはイオンだ。KDDIはサティだ。ソフトバンクはイトーヨーカドーだ。ウィルコムはライフくらいかもしれない。iPhoneストアは世界のウォールマートだ。

    ウチは今までイオンやサティにキャベツをおろしていたが、ウォールマートにも卸してみようということになったとしよう。たしかに、ユーザのポテンシャルは広がる。しかし、一方、中国のキャベツと争う可能性もある。中国はいくらだから、ウチの日本製キャベツは高いとか言われる。グローバルスタンダードになると、世界最安がスタンダードになったりする。

    国内の公式サイトは乙女向けのデコメサイトや占いサイトでさえ月額100-300円、300円のサイトを4ヶ月以上、ご契約いただければ客単1200円以上を取れたりする。ぼくはこれはジャパンプライスだと思っている。iPhoneだと結構なアプリが売り切りですごい安い値段で売っていたりする。まぁ、3.0で月額課金が導入されるけれど、安いキャベツが出てくるだろう。

    ただし、世界でいちばん美味しくて安いキャベツをたくさん作った農家は笑いが止まらないくらいウォールマートから、お金が入ってくるだろう。

    ケータイコンテンツの世界は、距離も地域もないので上位とそれ以外の差が激しすぎる。儲かるところは儲かるけど、あとはジリヒンだ。既存のケータイの公式サイトを運営している人はわかると思う。今のiモードのカテゴリでも、上位はトノサマモードなんだけど、上位3位より下は利益がボロボロなカテゴリも結構ある。それを世界でやるとどうなるかは、だいたい想像がつく。

    ただし、キャベツ業界のポテンシャルと、ケータイコンテンツのポテンシャルを比較すると大きな違いがある。ケータイコンテンツは総じて、あまり大きくないベンチャーがいきなりトップに躍り出ることが少なくない。だからできたばかりの会社がいきなりトモサマになれる可能性は十分ある。これはiPhoneでもそういう傾向がある部分もある。

    ...別にキャベツに例える必要が無かったことに今、気づいた。

    2009-06-20 16:49:23

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