富永康信(ロビンソン)
2006/10/13 11:00
そして4つ目のサービスとして「TILA」が紹介された。新会社タイルファイルによって10月中にサービス開始予定のサービスで、動画・画像などのマルチメディアデータの共有・発信サービスを提供する。開発元であるオーストラリアの企業とのジョイントベンチャーで、フルFLASHによる超リッチインターフェースを体験できるという。
同社の代表取締役社長の矢野晃一氏は、「TILAでは、映像をタイルに見立てたコンテナに収納し、さらにオンマウスで操作がわかる直感的なインターフェースを実現している。ユーザーは、タイルの表面ではテレビ的に受動的に映像を楽しめ、裏側では従来のWeb的にテキスト情報を閲覧編集できる。このコンセプトにより、テレビ的な世界を従来のWeb的な世界に融合したサービスとなることを目指している」と解説する。
デモでは、画像をポラロイド写真風に表現したり、バラバラにしてパズル形式にしたりする効果や、レルムと呼ばれる一般公開スペースを使って、共有したい映像をドラッグ&ドロップで友人に送ったりする操作が公開された。「TILAでは、映像での自己表現の簡易さと多彩なバリエーションにより映像のCGMを実現する。また、ビジュアルに自分のコレクションや創作物をパッケージし簡単に友達と共有できることにより、一般ユーザーが映像を通してコミュニケーション、コラボレーションできるような環境を構築し、バイラルに大量の情報が伝わる効果を狙っていく」と矢野氏は語る。
最後に、ネットエイジキャピタルパートナーズの代表取締役を務める小池聡氏が登壇し、これまで紹介した以外のWeb 2.0的ベンチャーへの投資ポートフォリオを紹介した。「ブロードバンドやインターネット環境がようやく整い、10年前には仮説でしかなかったCGMやロングテールなどのWeb 2.0的サービスが実現した」と話す小池氏は、ネットエイジグループではその仮説を元に多くのサービスを仕込んできたという。同社が企画して創業した企業、あるいは創業時に出資してインキュベーションした企業には、先ごろIPOを果たしたミクシィも含まれている。
まず、動画・写真共有分野では、前述のタイルファイル以外にも「フォト蔵」を提供するウノウ、SNSではミクシィの他に、携帯電話版SNSのAnyがある。また、ブログやフィードリーダー分野では、ブログエンジンが社名変更したフィードパス、ブログ広告では「プレスブログ」のエニグモ。さらにポッドキャストでは、「PODCAST navi」をインフォバーンと共同でネットエイジが運営し、「新刊JP」を提供するオトバンクにも出資している。
加えて、米国にも無い日本が先行するWeb 2.0的サービスとして、エニグモが運営するCGM型ECの「BuyMa」、モバイル広告分野ではサーチエリア、および「Adlocal」を運営するシリウステクノロジーズ、ロケーションバリュー。そして、オープンソース分野では、ワイズノット、スマートスタイルなどの企業が続々と並ぶ。
小池氏は、「今後、海外のベンチャーとのネットワークを活かし、グローバルなサービス展開も計画している」と含みを残し、同社の講演を締めくくった。
メンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。
2011/03/08 21:04
2011/03/08 20:52
2011/03/08 20:11
2011/03/08 19:12
2011/03/08 19:02
2011/03/08 17:00