神永裕人
2006/10/13 11:00
Web 2.0時代を代表する企業の1つといえるGoogle。同社が米国で昨年の6月にスタートさせた新サービス「Google Earth」は、地球上のさまざまな情報を詳細な衛星画像と連動して閲覧できることで大きな関心を集めている。今年9月からは日本語でも提供され始めたこのサービスが目指すものは何か、サービスを活用するためにどのようなツールを用意しているのか、そしてGoogle Earthによりどのような情報を提供していこうとしているのか。同社チーフテクノロジストであるマイケル・ジョーンズ氏がその答えを解説した。
「Google Earth」の説明に先立ち、米グーグルでGoogle Earth、Googleマップなどの開発を統括するチーフテクノロジスト、マイケル・ジョーンズ氏は、グーグルそのものが目指す目標の話でセッションの口火を切った。
その際に提示したキーワードは「コンピュータ」、「サイエンス」、「フィクション」の3つ。まずコンピュータが進化し、ネットワークやブラウザが発明されたことで、どこにいてもノートPCや携帯電話といった小さなコンピュータからでも、情報に簡単にアクセスできる便利な環境ができ上がっていること。また、学ぶことを象徴するサイエンスは、科学者が発見した事実を多くの人が共有することで発展するが、今日のコンピューティング環境の中で共有するための方法が以前とは大きく変わってきたことをジョーンズ氏は指摘した。
そして、サイエンスと正反対に、事実から意識的に離れることを意味するフィクションの話題では、ベイルートで起きた戦争の際に、事実とは異なるさまざまな情報が飛び交ったことを紹介。情報に触れたときには、その意味を自ら理解することが重要だという。「こうした作業を手伝うことが、我々の使命である」(ジョーンズ氏)。
そのためにグーグルでは「世界の情報を組織化して、誰もが普遍的にアクセスできるようにし、便利にすること」を目標としている。コンピュータやネットワークといったサイエンスを活用して世界の情報をまとめ、そして誰もがアクセスできるよう、さまざまなハードウェアやブラウザ、OSに対応し、世界各国の言語で利用できるように配慮しているという。こうした取り組みにより、情報を入手したときフィクションを避けて本当の意味を理解できるように「便利にする」ことが可能になるというわけだ。
「我々が担当しているGoogle EarthやGoogleマップ、Googleローカルの使命もこうした考え方の延長線上にある」とジョーンズ氏は説明する。Google Earthは「地理的に」という新しい要素を加えることによって誕生した、Googleならではのサービスといえるだろう。
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