Zenfone 10の心臓部には、QualcommのSnapdragon 8 Gen 2プロセッサーが搭載されており、16GBの大容量RAM(筆者のレビュー機はこの構成だった)が内蔵されている。ベンチマークテストでは、堅実なスコアを記録し、負荷の高いタスクも容易に処理した。「原神」「アスファルト9:Legends」「Real Racing 3」「PUBG MOBILE」といった高負荷の3Dゲームも、最大限の設定でもすべて非常にスムーズにプレイできた。操作感は全体的に素早く、応答性も優れていると感じた。
Zenfone 10には、4300mAhのバッテリーが搭載されており、米CNETの耐久テストで、突出したとまでは言わないまでも、そこそこのパフォーマンスを示した。合理的に使用すれば、さまざまな用途に利用しながら、問題なく1日使えるはずだ。だが、頻繁にゲームをプレイしたり、動画をたくさん視聴したりする場合は、夕方に再充電が必要になる可能性が高い。ほとんどのスマートフォンと同じように、夜中にフル充電しておくことをお勧めする。バッテリーは30Wの急速充電に対応しており、悪くはないが、他の多くのスマートフォンはそれを上回る急速充電機能を提供している。例えば、同じASUSの「ROG Phone 7」の充電速度は、Zenfone 10の2倍以上だ。
Zenfone 10は、「Android 13」を搭載している。ASUSの「ZenUI」が、いくつかの点で同OSを少しいじっていることを除けば、OSの見た目と挙動は純正のAndroidとほぼ同じだ。Android初心者にも、スマートフォンのベテランユーザーにも適した使いやすい基盤を実現しているので、この点は素晴らしい。筆者はこのソフトウェアを全体的に気に入っているが、ASUSのサポート提供期間が他と比べて短いのは残念に感じる。
ASUSが約束しているOSアップデートの提供期間はわずか2世代分なので、これに関しては、機種によって4世代のOSアップデートを提供するサムスンやOnePlusに後れを取っている。セキュリティアップデートについては、ASUSは4年間サポートするので、長い間安全に使うことが可能だが、これに関しても、5年間のセキュリティサポートを提供するサムスンやOnePlus、Googleには及ばない。
OSとセキュリティのサポート期間が長ければ、より長期間にわたって、スマートフォンを安全に使用し、新しいソフトウェア機能を利用し続けられる。そのため、今までのように早くアップグレードしなければ、と感じることが減り、古いスマートフォンをより長く使い続ける可能性が高くなる。そして重要なことに、スマートフォンが埋め立て地に捨てられるまでの期間を延ばせる。サポート期間を少なくとも5年間に延長することに対して、あらゆる企業がもっと積極的になるべきだ。
Zenfone 10の背面には2つのカメラが搭載されている。光学手ぶれ補正を備えた5000万画素のメインカメラと、1300万画素の超広角カメラだ。メインカメラで撮影した写真は十分なディテールを備えているが、画像処理が過剰なため、スマートフォンが露出を制御しようと奮闘して、彩度が高くなりすぎたり、雲の周りの色が変になったりすることがあった。
屋外で撮影した一部の写真は、素晴らしい光環境で撮影したにもかかわらず、端の方に奇妙なノイズが発生していた。
広角レンズに切り替えると、彩度はそれほど高くなくなるが、画像のノイズと雲の周りの奇妙な青色が依然として目立つ。
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