付属のドックは、磁気ピンでPixel Tabletと接続し、充電器兼スタンドとして機能する。そのため、Pixel Tabletは、家庭用のピクチャーフレーム、スマートホームインターフェース、YouTubeも視聴可能なコネクテッドスピーカー/ディスプレイなど、さまざまな用途に対応できる。このスピーカー付きドックは、Googleの他のスマートホーム製品と同様、布地で覆われており、旅行に簡単に持って行けるほど小さい。スピーカーは屋内で音楽を再生するときも、低音が大きめのサウンドを出力する。
ドックとタブレットの着脱は比較的簡単だが、磁気ピンの位置が少し分かりにくいこともある。タブレットをドックから引き離そうとすると、軽量のドックも一緒に引っ張られてしまう場合がある。また、ドックの充電プラグとケーブルはUSB-Cではなく独自のものだ。Pixel Tabletは充電用のUSB-Cポートを備えているが、ドックを家庭用電源に接続するには、ドック独自のケーブルが必要であり、ケーブルの長さはそれほど長くない。
Pixel Tabletは、ドックに接続されているとき、別のデバイスから同タブレットへの音声のキャストをサポートするが、スピーカードックは、タブレットがドッキングされていないと機能せず、Bluetoothも備えていない。誰か他の人がPixel Tabletを使用しているときに、スピーカーを使用したいという人もいるはずなので、これは少し残念だ。
Googleの「Tensor G2」チップは、最新のPixelスマートフォンに搭載されているものと同じように、Pixel Tabletでも高速で、概ね快適に動作する。分割画面のマルチタスクで、アプリが少し不具合を起こしているように思える瞬間が何度かあったが、それは、筆者が初期のソフトウェアを搭載した発売前のデバイスを使用していたことが原因だった可能性もある。
Googleが、タブレットのソフトウェアに再び関心を向けるようになったことは一目瞭然だ。マルチタスク機能の使用感は、Appleの「iPadOS」を思い出させる。アプリは、アプリのタスクバーから別のウィンドウに簡単にドラッグできる。2つのアプリを、事前設定されている数種類のサイズのいずれかに同時に調整することも可能だ。Googleは、情報をカスタマイズするのに役立つ一連のウィジェットも追加したが、これについては、便利だと感じることもあれば、柔軟性に乏しいと思うこともあった。
「YouTube」などのアプリの動画を、再生したまま小さなウィンドウとして別ウィンドウの上に重ねて表示することもできる。これらのモードを使うのは非常に快適だが、まだすべてのアプリがPixel Tablet向けに最適化されているわけではない。Googleは、多数の人気アプリと自社の主要アプリの最適化を優先しているが、筆者は今後、より多くのアプリが最適化されることを期待している。現時点では、Pixel Tabletで全く動作しないGoogle Playのアプリもいくつかある。われわれがタブレットなどのパフォーマンス比較テストに使用する「Geekbench」もその1つだ。
Tensor G2のおかげで、写り込んだ不要なものや人を削除できる、「写真」アプリの「消しゴムマジック」など、Pixelスマートフォンのいくつかの機能も利用できる。音声入力も非常にうまく機能する(一部の国や言語は非対応)。専用のキーボードケースがないことは本当に残念だが(Googleに届いてほしい切実な願望)、筆者はPixel Tabletの音声入力を頻繁に使用するだろう。スクリーンキーボードはよくできているが、特別お気に入りとまではいかない。また、「Google Earth」などのアプリで、いくつかのマルチフィンガージェスチャーのスワイプがうまく機能しないこともあった。例えば、2本指のスワイプやピンチが認識されないことがあったが、この問題は、今後のソフトウェアアップデートで解決する可能性もある。
前面の8メガピクセルのカメラは自撮りやビデオチャットに優れており、普段のノートPCでのビデオチャットに期待する画質よりも鮮明に表示されていた。Appleの最新の第10世代iPadと同様、Googleも、カメラがあるべき場所の本体の長辺の方に配置した。そうすることで、ドックと接続したときに、Pixel Tabletを簡単にビデオチャットに使用できるからだ。ただし、被写体追跡機能や自動フレーミング機能は筆者のレビュー機ではうまく動作しないようだった。ビデオの画質は、本稿執筆時点では「Zoom」よりも「Google Meet」の方が優れているように見えた。
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