Googleが再びタブレットを開発した。当初、2022年に先行披露された「Pixel Tablet」は、「Google I/O」でその詳細が発表され、2023年6月についに発売されることになった。価格も499ドル(日本では7万9800円)と手ごろで、予約注文もすでに可能になっている。見た目も良く、性能も問題なさそうだ。しかし、実際のところ、Pixel Tabletが「Android」タブレットの復活を告げるものなのか、それとも、新たな実験的取り組みにすぎないのかを判断するのは、現時点では困難である。
短い時間ではあるものの、筆者が手に取って使用した感想を言わせてもらえば、Pixel Tabletは、Googleがこの数年間に発表したタブレットの中で一番の製品かもしれない。ただし、「iPad」の代替品になり得るかどうかは、また別の話だ。Pixel Tabletが「Google Nest Hub」とタブレットの両方の要素を兼ね備えているのは明らかだが、それは悪いことではないのかもしれない。
AndroidタブレットはGoogleが注力している分野からは外れてしまったのかもしれないが、まだ存在はしている。例えば、サムスンの「Galaxy Tab」シリーズや、OnePlusから先ごろ発売された廉価な同社初のタブレットなどがある。通常、問題なのは、ハードウェアではなく、アプリのサポートとソフトウェアだ。この点に関して言えば、Googleが再びタブレットに注力するようになったことは、非常に良い兆候かもしれない。
筆者が最後に使用したGoogleのタブレットは、2019年モデルの「Pixel Slate」だ。同社はこの製品で、「Chromebook」とタブレットの融合を徹底的に追求した。キーボードを搭載するPixel Slateは、まずChromebook、次にタブレットのように感じた。今回のPixel Tabletは、完全なタブレットであり、Chromebookの要素はない。ソフトウェアの使用感と本体に内蔵されたGoogleの「Tensor G2」プロセッサーは、「Pixel」スマートフォンの使用感を反映しており、より大きな画面でマルチタスクができるという利点がある。さらに、今回はキーボードが一切用意されていない。
付属の充電スピーカーホルダーに磁石で固定されたPixel Tabletは、見た目としては巨大なスマートフォトフレーム、あるいはGoogle Nest Hubのようだ。家庭用デバイスのような感じだが、事実、家庭用デバイスとして設計されている。使用しないときは充電スピーカーホルダーにドッキングし、移動しながら使いたいときは取り外すことができる。
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