「Pixel Tablet」ハンズオン--タブレットを再び開発したグーグルの狙いは - (page 3)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2023年05月17日 07時30分

Pixel Tabletの詳細

 とはいえ、Googleは今回、ほかの多くの細かい部分にも注意を払っている。指紋センサーを搭載した電源ボタンは、内蔵の「Titan M2」チップとともにセキュリティを担っている。前面にある8メガピクセルのカメラは長いほうの辺の中央に配置されており、Pixelスマートフォンから受け継いだビデオチャットの最適化機能を備えている。「消しゴムマジック」など、Pixelの画像修正オプションの一部はPixel Tabletでも利用できる。マルチタスクのショートカットもスムーズで使いやすそうだ。アプリの表示枠のサイズを調整したり、アプリ間でファイルをドラッグ&ドロップしたりといったこともできる。音声入力も、筆者が何度か適当に話してみた限りでは、高速かつ完ぺきだった。また、LCDディスプレイも、特にこの価格にしては、シャープかつ鮮明だ(筆者が見た感じでは、「iPad Air」と同等の画質だった)。

 Googleは、大画面向けに最適化されたAndroidアプリが新たに次々と登場することを約束しているが、その中には、Googleが提供している人気アプリ50種類のほか、「Spotify」や「Disney+」といったサードパーティーのアプリも多数含まれる。大画面への対応を進める取り組みには、二重のメリットがある。具体的には、大画面に対応したこれらのアプリは、Googleの新しい「Pixel Fold」スマートフォンとPixel Tabletに登場することになる。ある意味、Pixel FoldとPixel Tabletは、大画面という名の同じコインの表裏といったところだ。

Pixel Tabletでゲームをプレイする様子
Pixel Tabletはゲームをプレイするのに十分な性能を備えているといえるが、われわれが最も興味を持っているのは、マルチタスクの可能性だ。
提供:Scott Stein/CNET

 本体を開くと持ち運び可能なタブレットに変身する折りたたみ式スマートフォンは、一部の人がずっと夢見てきたことだが、7.6インチのタブレットに変身するPixel Foldを使用したければ、1799ドル(日本では25万3000円)も支払う必要がある。一方、Pixel Tabletは、11インチ画面を搭載するにもかかわらず499ドル(同7万9800円)で購入でき、ほかの人と共用することもできる。ほとんどの人にとって、手ごろな価格のほうが常に選択肢となるだろう。しかし、Googleがこうした大画面のアイデアに取り組んでいるのは、今後登場する製品でサイズや折りたたみ機能の有無に関係なくソフトウェアをすぐに利用できるようにするためなのかもしれない。

 そうしたことはどれも素晴らしいアイデアのように思える。ただし、Googleが方針を変えずに、取り組みを続ければの話だ。Googleの製品に関して言えば、この言葉が実現するかは難しいところだ。同社の製品は、さまざまな実験の波の中で、現れては消えることもある。もっともAndroidタブレットはそれらの製品より優れているだろうし、Pixel Tabletもそうであることが見て取れる。家庭で共用する画面として考えると、Pixel Tabletの画質は素晴らしい。しかし、キーボードを接続して使ったり、Chromebookのように使用したりといった用途に関しても、Googleが進化の成果を見せてくれることを期待したい。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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